2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11691144
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
土屋 範芳 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40207410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 芳彦 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20221252)
中塚 勝人 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60005345)
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Keywords | カムチャッカ半島 / 地熱資源 / モトノフスキー地熱地帯 / ダッチニー地域 / パラムシュール島 / 地熱探査 / 地熱貯留層 / ロシア |
Research Abstract |
ロシアカムチャッカ半島の地熱資源調査として、平成12年9月8日〜9月25日の18日間調査を行った。日本側参加者は、土屋他2名、ロシア側参加者は、キリューヒン博士他調査地域および調査内容により適宜調査協力者を得て調査を行った。 研究交流:地熱探査研究ならびに貯留層評価方法について火山研究所においてセミナーを実施し、日本側、ロシア側の研究情報交換を行った。また、カムチャッカ州政府主催の天然ガス開発セミナーに参加し、カムチャッカ半島の天然ガス資源の賦存とその開発方法について討議した。 モトノフスキー地熱地帯:ペトロパブロフスク・カムチャツキーをベースにし、日帰りの調査を繰り返した。モトノフスキー・ダッチニー地域の地表探査を行い、き裂構造、変質および岩石試料の採取を行った。本地域では、パイロットプラントの稼働が開始され、また実用プラントの建設工事が進められている。本地域は、モトノフスキー火山の中腹部に位置し、主たる貯留層岩石は安山岩〜流紋岩質の火山岩である。これらの貯留層岩石の地表露出部分には、冷却ともなう節理が発達し、節理の方向は、火山全体の断層構造と調和的な配向方向を示している。今後室内実験等により、節理の形成条件について検討する必要がある。 パラムシュール島:千島(クリル)諸島の最北部に位置し、カムチャッカ半島の最も近い有人の島である。ペトロパブロフスク・カムチャツキーからは週に2便の大型ヘリコプターが運航されている。本島では、地熱探査用の坑井が採掘され、一部の坑井については温度のモニタリングが行われているが、本格的な調査までには至っていない。本島の地熱地域は、主として新第三紀火山砕屑岩類とこれを覆う第四紀火山岩からなっており、新第三紀火山砕屑岩類はいわゆるグリーンタフ変質を被っている。これらの地層の構造と変質の程度が熱源探査および地熱貯留層の把握に大きな指針となると考えられる。
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Research Products
(1 results)