2000 Fiscal Year Annual Research Report
内蒙古の遊牧民における糖尿病と高脂血症-食生活との関連において
Project/Area Number |
11691203
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
佐藤 章夫 山梨医科大学, 医学部, 教授 (40020747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多和田 真人 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (40109187)
岡山 明 岩手医科大学, 医学部, 教授 (60169159)
上島 弘嗣 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (70144483)
王 培玉 山梨医科大学, 医学部, 助手 (10283201)
金子 誉 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (10233876)
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Keywords | 内モンゴル / 遊牧民 / 食生活 / 栄養調査 / 糖尿病 / 高脂血症 / 高血圧 |
Research Abstract |
平成12年7月に、佐藤章夫、王培玉が内モンゴル医学院付属医院(楊成旺院長、王鳳岐教授、蘇秀蘭教授、李彩萍助教授)と内モンゴル農業地区の土左旗医院(海龍院長、秦孝軍医師を訪問し、調査票の作成、測定の標準化など現地調査の最終打ち合わせを行った。10月5日から、10月18日にかけて、内モンゴル医学院付属医院と土左旗医院の調査グループ(24人が土左旗在住のモンゴル族農民(340人)について、栄養調査(食品摂取頻度と24時間思い出し法)と健康診査(経口糖負荷試験、血圧測定、血液生化学検査、尿検査)を実施した。健康診査、血圧測定、尿検査(糖・タンパク質・潜血の定性試験)は現地で行ったが、血糖値、血清インスリン値、血清コレステロール値、血清中性脂肪、尿中ナトリウム値・カリウム値は内モンゴル医学院付属医院の臨床検査室において行った。 平成12年11月11日から11月20日まで、楊成旺院長、王鳳岐教授、李彩萍助教授および昨年の調査を実施した遊牧民地区-錫盟医院の呉平和院長、ウインガワ副院長の5名が農業地区の調査データを携行して来日し、山梨医科大学および滋賀医科大学において、平成12年調査結果の解析および平成11年の結果との比較について議論した。現在、平成11年の調査結果をまとめたところである。調査した遊牧民の約半数(49.8%)が高血圧に分類された。高血圧のリスクファクターとして肥満、飲酒と食塩摂取量を考えられた。この結果は平成13年5月に大阪で開かれる第5回国際循環器病予防会議で発表する予定である。平成12年の調査結果はデータベース化した。結果の詳細は今後の解析にゆずるが、高血圧の割合は遊牧民より低く糖尿病の割合は遊牧民とほぼ同じであるという印象を得ている。平成12年の調査結果を解析した後、遊牧民と農民の高血圧と糖尿病の有病率を食生活との関連において検討する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 王培玉,天本健司,渡辺至,上島弘嗣,佐藤章夫: "中国・内モンゴル遊牧民における糖尿病の疫学調査"産業衛生学雑誌. 43巻増刊号. 294 (2001)
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[Publications] 王培玉,天本健司,呉平和,李彩萍,上島弘嗣,佐藤章夫: "中国・内モンゴル遊牧民の高血圧の疫学調査"日本衛生学雑誌. 56巻1号(in press). (2001)
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[Publications] 王培玉,天本健司,李彩萍,呉平和,上島弘嗣,佐藤章夫: "中国・内モンゴル遊牧民の飲酒習慣、ALDH2の多型およびアルコール依存症"日本衛生学雑誌. 56巻1号(in press). (2001)