1999 Fiscal Year Annual Research Report
多角的視点に立つ「新インド論理学史」確立のための国際共同研究
Project/Area Number |
11694005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
桂 紹隆 広島大学, 文学部, 教授 (50097903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲見 正浩 東京学芸大, 教育学部, 助教授 (70201936)
本田 義英 広島大学, 文学部, 助手 (80253037)
小川 英世 広島大学, 文学部, 助教授 (00169195)
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Keywords | インド論理学 / ウィーン大学 / ローザンヌ大学 / マギル大学 / ニャーヤ学派 / 電子テキスト / 喩例 / 国際仏教学会 |
Research Abstract |
1.1999年8月23日〜28日、スイスのローザンヌ大学で開催された「第12回国際仏教学会」に研究組織のほぼ全員が集合した。研究代表者の桂は「インド論理学における<喩例>の役割」というパネルを主催し、研究協力者であるウィーン大学のプレッツ博士・マギル大学のギロン教授他4名のパネリストとともに研究発表し、多数の参加者を得て有意義な議論をすることができた。研究分担者、小川・稲見・本田もインド論理学に関する研究発表を行った。学会を主催したローザンヌ大学のティレマンズ・ブローコースト両教授を中心に「新しいインド論理学史」執筆のための基本構想を検討した。 桂・小川・本田は、引き続きドイツのデュッセルドルフの日本文化センターで開催された「宗教文献の翻訳」に関するワークショップに参加した。桂は、仏教論理学文献の翻訳について講演するとともに、出席者のうちのリントナー博士などとインド論理学の最近の研究に関する情報交換を行った。 2.インド論理学の主要文献の電子テキスト・データベース作成のための作業を広島大学他で分担して行った。本年度は特にニヤーヤ学派の主要文献の入力に主力を注いだ。 3.研究代表者である桂と研究協力者であるマギル大学のギロン教授は、研究分担者および他の研究協力者の研究成果を参照して、全く新しい「インド論理学」の道史を執筆するための意見の交換を電子メイルなどによって行いつつある。来年度も、8月27日〜9月2日にモントリオールで開催される「国際アジア北アフリカ学会」に、研究組織の構成員が集合して、議論を継続する予定である。ギロン教授が企画したパネルには世界各国から既に20名の研究発表が予定されている。
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