日本企業のイギリスへの工場進出-従業員の文化変容-

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 11694035
• Research Institution: Keio University
• Principal Investigator: 藤田 弘夫 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (60156875)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 仲川 秀樹 日本大学, 文理学部, 助教授 (60237229) ; 橋本 和孝 関東学院大学, 文学部, 教授 (90198672) ; 石井 秀夫 帝京大学, 文学部, 助教授 (30168174) ; 中村 良二 日本労働研究機構, 副主任研究員
• Keywords: 北東イングランド / 文化変容 / 日本語補習校

Research Abstract

今年度は、研究の最後の年となるので、これまでのニューカッスルを中心とする北東イングランドの現地の補充調査を行った。前年度行ったアンケート調査についてはほぼ結果が出ていたので、今年度はアンケートの補充という性格をもたせた。今回は、ダーラム大学のセント・メアリーズ・カレッジに滞在し、ダーラム帝京大学の施設を使用させてもらうという形態をとった。
今回のヒアリングは主に日本の企業から派遣されたのではなく、主にさまざまな目的で現地に在住している日本人のヒアリングを行った。また、イギリス側の研究協力者を介して、現地の人間がどのように日本企業や目本人の従業員の生活を見ているのかのヒアリングを行った。その結果、日本企業の影響は昨年度のアンケートから想像していたほど、大きくなかったことが判明した。
イギリスにおいて日本に関するニュースは経済関係をはじめ結構多い。日本の経済危機については、BBCをはじめこぞって報道している。しかし北東イングランドでは、現地の人間に日本企業と後から入ってきた韓国系企業との識別がなされていない。また、日本文化と中国文化の区別も十分なされていないようである。2001年の日本年の行事も今ひとつ盛り上がりに欠けているようだった。しかし日産のサンダーランド工場については、現地のイギリス人の評価がきわめて高い。