2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11694046
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
大津留 智恵子 国立民族学博物館, 地域研究企画交流センター, 助教授 (20194219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 聡 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 助教授 (00227852)
大芝 亮 一橋大学, 大学院・法学研究科, 教授 (50168910)
村上 勇介 国立民族学博物館, 地域研究企画交流センター, 助手 (70290921)
寺地 功次 共立女子大学, 国際文化学部, 助教授 (60217429)
西崎 文子 成蹊大学, 法学部, 教授 (60237691)
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Keywords | ナショナリズム / 市民 / 民主主義 / アメリカ / 日本 / アイデンティティ / グローバリゼーション |
Research Abstract |
12年度は、9月に研究協力を得ているラトガース大学において第4回のワークショップを開催し、日本側から上村、田中、寺地とラトガース大学側からティクノーの計4名が、日米のナショナリズムと市民像の問題に関してペーパー報告を行った。外交問題における日本の地方自治と市民社会の役割、冷戦期の日本外交に見るナショナリズム、アメリカの対ラオス選挙支援、アメリカの移民政策の推移をテーマとしたそれぞれの報告をもとに、ラトガース大学側の参加者も加わって討論が行われた。1月にはラトガース大学から研究協力者のアダス、シェイファー各氏を招いて第5回のワークショップを東京で開催し、自国史としてのアメリカ史のアメリカ例外主義に映し出されるナショナリズムの問題と、アメリカの民主化支援が現地の民主主義像との間で生じさせるナショナリズムの問題を、双方向から検討した。一部を除き、ワークショップの成果はChieko Kitagawa Otsuru and Edward Rhodes,eds.,Nationalism and Citizenship III,IV(Osaka:JCAS,2001)として刊行された。 これと並行して、各分担者は以下のような角度・事例からナショナリズムと市民像の問題に関しての現地資料・聴き取り調査を行った。足羽:宗教政策と民主主義・世俗主義、石井:日米関係にみるナショナリズム、稲田:対外援助とナショナリズム、大芝:EUの援助にみるリージョナリズム、大津留:市民教育と市民社会、上村:カーター・レーガン期の対ラ米政策、武田:対外軍事行動と世論、田中:アメリカ外交におけるナショナリズム、寺地:戦争とナショナリズム、中野:フィリピン系ベテラン問題、西崎:対外認識・自己認識とナショナリズム、前田:20世紀初頭のエスニシティとナショナリズム、宮川:市民権とナショナリズム、村上:米州関係とナショナリズム、山田:テクノ・ナショナリズムの具体例。野林は、本年度は国内研究に従事した。
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Research Products
(24 results)
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[Publications] 足羽與志子: "アメリカ民主主義における他者の位置"大津留,大芝 編『アメリカが語る民主主義』(ミネルヴァ書房). 69-97 (2000)
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[Publications] 石井修: "アメリカと日本における民主主義と反共主義"大津留,大芝 編『アメリカが語る民主主義』(ミネルヴァ書房). 211-238 (2000)
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[Publications] 石井修: "リベラルデモクラシーの闘い"国際問題. 489号. 68-83 (2000)
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[Publications] 大芝亮: "民主主義の普遍性と政経分離原則"大津留,大芝 編『アメリカが語る民主主義』(ミネルヴァ書房). 295-313 (2000)
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[Publications] 大津留(北川)智恵子: "民主主義の普遍性とアメリカの利害"大津留,大芝 編『アメリカが語る民主主義』(ミネルヴァ書房). 315-340 (2000)
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[Publications] 上村直樹: "1980年代ニュージーランド労働党政権の非核政策と対米同盟"山田浩,吉川元 編『なぜ核はなくならないのか』(法律文化社). 123-140 (2000)
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[Publications] 上村直樹: "アメリカ外交における自由主義と民主主義"大津留,大芝 編『アメリカが語る民主主義』(ミネルヴァ書房). 101-126 (2000)
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[Publications] Naoki Kamimura: "Japanese Civil Society, Local Government, and U.S.-Japan Security Relations in the1990s"Otsuru/Rhodes, eds.Nationalism and Citizenship III(JCAS). 1-16 (2001)
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[Publications] 武田康裕: "軍の専門職業化による民主化政策"大津留,大芝 編『アメリカが語る民主主義』(ミネルヴァ書房). 153-181 (2000)
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[Publications] 武田康裕: "体制移行と対外軍事行動"国際政治. 125号. 163-179 (2000)
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[Publications] 寺地功次: "20世紀の国際関係とアメリカ的民主主義"河本仲聖 ほか『世紀の区切り』(明現社). 77-103 (2000)
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[Publications] 寺地功次: "民主主義、選挙と国内的安全保障"大津留,大芝 編『アメリカが語る民主主義』(ミネルヴァ書房). 127-152 (2000)
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[Publications] Koji Terachi: "Democracy, Elections and Internal Security"Otsuru/Rhodes, eds.Nationalism and Citizenship III(JCAS). 35-59 (2000)
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[Publications] 中野聡: "国際関係史の課題と方法"一橋論叢. 123(4). 97-113 (2000)
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[Publications] 中野聡: "民主主義と他者認識"大津留,大芝 編『アメリカが語る民主主義』(ミネルヴァ書房). 239-267 (2000)
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[Publications] Satoshi Nakano: "Nation, Nationalism and Citizenship in the Filipino World War II Veterans Equity Movement,1945-1999"Hitotsubashi Journal of Social Studies. 32(2). 33-53 (2000)
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[Publications] 西崎文子: "ラディカルたちのスペイン戦争"大津留,大芝 編『アメリカが語る民主主義』(ミネルヴァ書房). 39-67 (2000)
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[Publications] 村上勇介: "ペルーの「自主クーデタ」に対するアメリカ外交"大津留,大芝 編『アメリカが語る民主主義』(ミネルヴァ書房). 269-291 (2000)
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[Publications] 村上勇介: "迷走するペルー政治"ラテンアメリカレポート. 17(2). 2-12 (2000)
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[Publications] 山田敦: "グローカリゼーションと国家の変容"国際問題. 124号. 163-177 (2000)
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[Publications] 大津留(北川)智恵子,大芝亮 編: "アメリカが語る民主主義"ミネルヴァ書房. 376 (2000)
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[Publications] Chicko K.Otsuru/Edward Rhodes,eds.: "Nationalism and Citizenship III"Japan Center for Area Studies. 59+iv (2001)
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[Publications] Chieko K.Otsuru/Edward Rhodes,eds.: "Nationalism and Citizenship IV"Japan Center for Area Studies. 42+iv (2001)
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[Publications] 山田敦: "ネオ・テクノ・ナショナリズム"有斐閣. 338 (2001)