2000 Fiscal Year Annual Research Report
超臨界水を反応溶媒とした重質油の新規改質プロセスの開発
Project/Area Number |
11694121
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
新井 邦夫 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10005457)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SMITH Richard Lee Jr 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60261583)
猪股 宏 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10168479)
阿尻 雅文 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60182995)
渡邉 賢 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40312607)
伯田 幸也 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30250707)
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Keywords | 超臨界水 / 重質油 / 改質 / 触媒 / in-situ分光 / 超臨界二酸化炭素 / 劣化 |
Research Abstract |
8月7日から8月15日まで、阿尻助教授がWaterloo大学を訪問し、研究方針について議論を行った。その結果、本開発プロセスの重要な課題の一つが触媒劣化にあるとの結論に達した。これは硫化触媒と水との反応(H_2SとCOを生成)によるためと推察された。その機構解明とそれに基づく新規触媒探索には、超臨界水中での金属硫黄化合物触媒の状態のin-situ測定が必要と考え、本年度は超臨界流体中でのin-situ測定技術の共同開発を目的とした。また、高温高圧水熱反応および重質油改質研究で著名なカルガリー大学を訪問し、重質油改質技術、in-situ測定技術、超臨界水反応、腐食について議論、情報収集を行った。9月18日から12月15日まで、Jennifer Moll氏が来仙し、超臨界CO_2中でのモリブデンヘキサカルボニルのin-situ IR測定技術の開発を行なった。帰国後も、東北大学において、高温高圧セルの改良、超臨界水中UV-vis測定技術の開発を進めた。3月には、伯田助手がウォータールー大学を訪問し、研究の進捗状況の説明ならびに、来年度の研究計画について議論を行なう予定である。 また、国際会議の参加等による情報収集も行っている。11月12〜19日には、猪股教授ならびにSmith助教授が、アメリカ化学工学会(Los Angels)に参加した。超臨界流体中での反応に関するシンポジウム(触媒反応10数件)では,重質油の成分であるフェノール類化合物の超臨界水中での担持触媒(CuO/Al_2O_3)やバルク触媒(MnO_2,TiO_2)存在下での酸化反応に関する発表もあり,反応機構や速度論的解明の重要な知見が得られた。3月には、伯田助手がハンブルグの高圧力国際会議に参加し、超臨界水中での炭化水素系の反応に関する最新の研究の調査を行なう予定である。
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[Publications] Masaru Watanabe,Tadafumi Adschiri,Kunio Arai: ""Kinetics and Product Distribution of n-Hexadecane Pyrolysis""AIChE Journal. 46・4. 843-856 (2000)
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[Publications] KunioArai,Tadafumi Adschiri,and Masaru Watanabe: ""Hydrogenation of Hydrocarbons through Partial Oxidation in Supercritical Water""Industrial & Engineering Chemistry Research. 39・12. 4697-4701 (2000)