2001 Fiscal Year Annual Research Report
モービルオブジェクトを使ったタスク・データ並列型粒子メッシュコードに関する研究
Project/Area Number |
11694127
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
蔡 東生 筑波大学, 電子・情報工学系, 助教授 (70202075)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
COLE James B. 筑波大学, 電子情報工学系, 助教授 (20280901)
伊藤 利明 徳島大学, 総合科学学部, 助教授 (60201927)
池辺 八洲彦 会津大学, コンピュータ理工学部, 教授 (10114034)
小柳 義夫 東京大学, 理学部, 教授 (60011673)
亀田 壽夫 筑波大学, 電子情報工学系, 教授 (10011660)
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Keywords | ユビキタス / スーパーコンオンチップ / D-to-D / self-replicating / Grid / 宇宙模擬実験 / 並列計算 |
Research Abstract |
現在、米国シリコンバレーで一ケ月に1.5兆円の資金がベンチャ企業に投資されている。しかし、その中で計算機アーキテクチャ、応用ソフト関連のベンチャに投資されているお金は皆無であり、米国のハイテク開発はポストPCの大きな流れの中にある。世界の先端技術開発の流れはユビキタスコンピューティングとよばれるインターネット接続機能をもったワンチップマイコンの利用へと向かっている。現在、世界的には一つのチップでギガ・テラFLOPS(フロップス)の処理能力のあるスパコンクラスの汎用プロセッサー開発がUbicom Inc.等のベンチャー企業により進められており、将来ネットワーク上で分散・協調処理を行うことが視野に入れられている。これらの開発が予定されているプロセッサーは『Cell』と呼ばれ、I銅配線、SOI(silicon-on-insulator)、低誘電体層間絶縁膜などの半導体技術を活用して開発される。0.1マイクロメートル(ミクロン)プロセスで製造する計画であり、処理能力は1個あたりでギガ、テラFLOPS級の「スーパー・コンピューター・オン・チップ」になる。われわれは、これらをネットワークで相互に結合し、分散並列処理を行うという構想を提唱する。ブロードバンド時代のデジタル機器のデファクトスタンダードプロセッサーを目指し、「一つひとつのCell(細胞)が有機的に数千個密結合し、一個の生体(Body)へと進化し、世界中で無数に光ファイバーで接続される」。現在、2,200万人のインターネットユーザがい、ほとんどの人がWeb/PCによるPerson-to-Person(P-to-P)通信を行っていると言われている。しかし、このP-to-P通信はインターネット利用のほんの一部の利用法でしかない。第2のインターネットフロンティアはDevice-to-Device(D-to-D)もしくはDevice-to-Person(D-to-P)通信によるインターネット利用だと言われている。現在、200以上の家電等にインターネットが組み込めると言われ、2,003年までに1.1千億の接続があると言われ、見えないコンピュータ、コンピュータレスなコンピュータがインターネットの主流になると言われている。しかし、問題は私たちは将来必ず単純なD-to-D通信ではなく、より複雑なD-to-D通信による高度なサービスをインターネットに求めるようになるであろうと言われていることだ。(Bill Joy, "Why the future does not need us.", Wired, vol.4, 2000)これは、組み込みインターネットがインフラとして重要な地位を占めはじめると、飛行機に要求されるような、安全なfail-safe機構が必要になるからである。このため、組み込みインターネットにはデータ・プログラムの自己修復もしくは自己増殖self-replicating機能、情報秘匿、ユーザ管理、計算機リソース管理機能が組み込まれると言われている。これらの理論は複雑系・人工生命理論も一部取り入れられ設計されるとも言われている。本研究グループは米ベンチャー企業Ubicom社と技術供与契約を結んでおり、IP4Kとよばれる、新チップの提供を受け、Gridと呼ばれる技術でクラスタを作成する。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 蔡東生, 李尭亭, 安室秀則: "Linux PCクラスタを用いた並列粒子シミュレーション"情報処理学会論文誌 : ハイパフォーマンスコンピューティングシステム. vol.42 No.SIG12. 124-131 (2001)
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[Publications] D.Cai, Q.M.Lu, Y.T.Li: "Impementation of Parallel Plasma Particle-In-Cell Codes on PC Cluster"Computer Phys.Comm.. (2001)
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[Publications] D.Cai: "Optimal Block Partitioning in Fractal Image Coding using Equidistribution Method"IEEE Trabs, Image Processing www.jks.is.tsukuba.ac.jp/〜cai/publication.html. (accepted). (2001)
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[Publications] D.Cai, Y.T.Li, T.Ichikawa, et al.: "Visualizing Critical Three-dimensional Magnetic Field Topology in the Magnetotail with southward IMF"Earth Palnet Space. 53. 1011-1019 (2001)
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[Publications] Y.Miyazaki, Y.Kikuchi, D.Cai, et al.: "Error Analysis for the Computation of Zeros of Regular Coulomb Wave Function and Its First Derivative"Mathematic of Computation. 70(2001). 1195-1204 (2001)
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[Publications] 蔡東生, 櫻井沖, 松田ひろ子, 伊藤利明: "解適合画像分割を用いたフラクタル符号化法"電子情報通信学会誌 www.is.tsukuba.ac.jp/cai/publication.html. vol.J82-A No.12. 1840-1852 (1999)
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[Publications] D.Cai: "Space Simulation"HPF TRISTAN CODE. 30 (2002)