1999 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジア太平洋地域の水資源危機と対応戦略に関する国際共同研究-比較水文水資源学手法の適用
Project/Area Number |
11694141
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
竹内 邦良 山梨大学, 工学部, 教授 (50016672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
虫明 功臣 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (50011060)
菅 和利 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (70052884)
宝 馨 京都大学, 防災研究所, 教授 (80144327)
吉野 文雄 香川大学, 工学部, 教授 (90220706)
砂田 憲吾 山梨大学, 工学部, 教授 (20020480)
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Keywords | 東南アジア太平洋 / ENSO / 洪水 / 洪水 / 異常気象 / 災害対策 / AP-FRIEND / IHP |
Research Abstract |
本研究の目的は、近年激しさを増しつつある洪水、渇水など、東南アジア太平洋各国が直面する、水文学上の諸問題を、各国での共通点と相違点を比較する方法で、調査研究し、問題解決の処方を与えることである。本年度の検討においては、以下のような成果が得られた。 1. 水文水資源データベースの構築:東南アジア太平洋地域の主要河川における降雨、流量データの整備を行った。特に、「東南アジア太平洋カタログ」掲載データを中心とし、マレーシア、日本、オーストラリアなどの国において水文水資源データベースが構築された。 2. 流域水環境シミュレーションモデルの構築:数百〜数十万km^2の流域における流出をシミュレーション出来るモデル作成し、これを幾つかの流域に適用した。具体的には、那珂川(日本、流域面積3270km^2、メコン川(タイ、ベトナム、ラオス、中国、76万km^2)などの流域を対称とし、流出解析を行った。 3. 地域水文水資源の統計解析:河川流況の相互比較を行うとともに、東南アジア太平洋地域でのENSO影響の地域的な差違についても検討した。 4. 異常水文量の頻度解析:東南アジア太平洋各国における洪水頻度解析を行い、標準モデル選択の可能性、パラメータの地域特性について検討した。 5. 各国にける水資源問題の現地調査:以下に示す現地調査を実施し、当該地域における水資源問題の現況を明らかにした。 1) 中国における洪水・渇水実態調査及びワークショップ(1999年10月) 2) 中国における森林伐採及び土砂流出に関する調査(1999年12月) 3) メコン川流域における流出シミュレーションに関するワークショップ(2000年1月) 4) 1999年12月ベネズエラ豪雨災害の調査(2000年2月) 5) インドネシアにおける水資源問題調査(2000年2月) 6) タイ・マレーシアにおける水資源問題調査(2000年3月)
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Research Products
(6 results)
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[Publications] TAKARA, K. and K.TOSA: "Storm and Flood Frequency Analysis Using PMP/PMF Estimates"Proc. Int. Symposium on Floods and Drought, Nanjing China. 7-17 (1999)
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[Publications] KOBATAKE, S. and Y.SHIMIZU: "Comparison of Runoff Characteristics from Devastated Basin and Natural Basin"Proc. Int. Symposium on Floods and Drought, Nanjing China. 382-390 (1999)
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[Publications] KONDOH, A.: "Geographic Database to Describe Regional Characteristics"Proc. Int. Symposium on Floods and Drought, Nanjing China. 391-395 (1999)
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[Publications] KURAJI, K.: "Effects of Year-to-year Fluctuation in Precipitation and Forest Growth"Proc. Int. Symposium on Floods and Drought, Nanjing China. 396-403 (1999)
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[Publications] AO, T., K.TAKEUCHI, H.ISHIDAIRA, K.FUKAMI and M.KANEKI: "The Naka River Floods Analysis by BTOPMC Meshod"Proc. Int. Symposium on Floods and Drought, Nanjing China. 414-420 (1999)
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[Publications] AO, T., K.TAKEUCHI and H.ISHIDAIRA: "A Distributed Rainfall-Runoff Model for a Large Catchment"Proc. Workshop on Mekong Basin Study. (印刷中).