1999 Fiscal Year Annual Research Report
有機LEDアクティブマトリックス駆動フルカラーディスプレイに関する共同研究
Project/Area Number |
11694167
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
服部 励治 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 助教授 (60221503)
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Keywords | 有機LED / ディスプレイ / アクティブマトリックス / 薄膜トランジスター / 中間調表示 / アモルファスシリコン |
Research Abstract |
今年度我々は、ガラス基板上に作製された電流アドレス方式有機LEDアクティブマトリックス駆動回路で使用されている薄膜トランジスターの電流-電圧特性やこの駆動回路全体の入出力電流特性などのデバイス特有の正確な評価を行い、電流アドレス方式有機LEDアクティブマトリックス駆動回路における最適構造、最適駆動電圧を探った。その結果、 1)キャパシターの面積Sは、OFF時においても、メモリー用トランジシターT1の浮遊容量Cpに影響されずに電流駆動用トランジスターT3のゲート電圧を保持するために、開口率の許せる範囲で大きくとるべきである。 2)メモリー用トランジスターT1のチャネル幅WT1は、浮遊容量Cpを小さくするために、小さくても良いと思われる。だが、小さすぎるとON/OFFの反応時間が遅くなってしまうため、ON/OFFのスイッチの役割を果たすためにはWT1=50μmが最適構造である。 3)電流入力用トランジスターT2のチャネル幅WT2は、出力電流Ioutをより多く流すために、この回路においては小さくとるべきである。 4)電流駆動用トランジスターT3のチャネル幅WT3は、制御できる出力電流Ioutの範囲を広くする、OFF時においてもゲート電圧を保持する、という目的のために、大きくとるべきである。 ということがわかった。 また、我々はa-Si:H TFTを用いてOLEDディスプレイ用アクティブマトリックスアレイを作製した。このピクセル回路は中間調表示を可能とするため電流指定方式という我々が考案した新しいアドレス方式を採用している。これによりOLEDディスプレイのさらなる大型化、高精細化が可能となることが示された。
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[Publications] R. HATTORI,T. TSUKAMIZU,R. TSUCHIYA,K. MIYAKE,Y.HE,J. KANICA: "Current-Writing Active-Matrix Circuit for Organic Light-Emitting Diode Display using a-Si:H Thin-Film-Transistors"IEICE Transactions on Electronics. (掲載可). (2000)
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[Publications] Y. He,S. Gong,R. Hattori,J. Kanicki: "High Performance Organic Polymer Light-Emitting Heterostructure Devices"Applied Physics Letters. Vol.74,No.6. 2265-2267 (1999)
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[Publications] Yi He and Jerzy Kanicki: "High Efficiency Organic Polymer Light-Emitting Heterostructure Devices on Flexible Plastic Substrates"Applied Physics Letters. Vol.76,No.6. 661-663 (2000)
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[Publications] Yi He Reiji Hattori and Jerzy Kanicki: "Light Output Measurements of the Organic Light-Emitting Devices"Review of Scientific Instruments. (掲載可).