1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11694169
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
松本 泰重 長崎大学, 工学部, 教授 (10039787)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田辺 秀二 長崎大学, 工学部, 助教授 (50171814)
江頭 誠 長崎大学, 工学部, 教授 (60037934)
|
Keywords | 誘電体バリアー放電 / プラズマ化学反応器 / プラズマ励起種 / 二酸化炭素の分解 / メタンの部分酸化 / 天然ガス改質 / NO_X分解除去 |
Research Abstract |
1999年度は、長崎大学松本研究室とコネチカット大学SUIB研究室との共同研究により、誘電体バリアー放電プラズマ反応器を用いた二酸化炭素、メタン等の熱力学的に安定な地球温暖化物質の有効利用、大気汚染物質である窒素酸化物の分解除去反応をけんとうした結果、従来の熱触媒プロセスの結果を凌駕する有望な成果を得ることが出来た。一方、長崎大学江頭研究室においてはおよびマイクロ波プラズマストリーク反応器を用いて、フロン類大気汚染物質の分解除去について検討した結果、従来の触媒プロセスでは得られなかった100%分解率を達成した。これらの本年度分の研究成果は、内外の学術論文誌に10報(そのうちの6報を記入)が掲載され、加えて数報が印刷中または審査中である。 本中間研究実績報告書には、誘電体バリアー放電プラズマプロセスについて記す。プラズマ領域において離反応性の二酸化炭素やメタンは励起され、電極表面の触媒作用によって、有用な生成物に効率的に変換した。例えば、二酸化炭素は、一酸化炭素と酸素とに直接分解し、メタンと反応し水素を生成し、部分酸化により有用なメタノールとホルムアルデヒドを選択的に生成した。また、窒素酸化物も、実用条件下で完全に分解除去することが出来た。さらに、これらの反応における有効な励機種を発光スペクトルにより追及し、プラズマ触媒反応機構の解明に取組み、有る程度の成果を得ることが出来た。 2000年度は、前年度の成果を基に、実用化を念頭に置いたプロセスに取り組む一方、プラズマ領域において特定の反応物分子のみを励起する「選択的励起プラズマ反応器」の開発に挑戦したいと考えている。
|
-
[Publications] H Matsumoto,S.Tanabe,et al.: "Profiles of Carbon Dioxide Decomposition in a Dielectric -Barrier Discharge-Plasma Reactor"Bulletin of the Chemical Society of Japan. 72・11. 2567-2571 (1999)
-
[Publications] J.Luo,H.Matsumoto,et al.: "Emission Spectroscopic Studies of Plasma Induced NO Decomposition and H20 Splitting"Journal of Physical Chemistry. 103. 6154-6161 (1999)
-
[Publications] J.-Y.Wang,H.Matsumoto.et al: "C02 Decomposition using Glow Discharge"Journal of Catalysis. 185. 152-159 (1999)
-
[Publications] S.Tanabe,H.Matsumoto,et al.: "Oligomerization and Carbon Dioxide Reforming of Methane in a Dielectric-Barrier Discharge-Plasma Reactor"Sekiyugakkaishi. 42・6. 383-391 (1999)
-
[Publications] S.Tanabe,H.Matsumto,et al.: "Partial Oxidation of Methane to Methanol and Formaldehyde with Nitrous Oxide in a Dielectric-Barrier Discharge"Chemistry Letters.. 1999. 871-872 (1999)
-
[Publications] S.L.Brock,H.Matsumoto,et al.: "Factor Influencing the Decomposition of C02 in AC Fan -Type Plasma Reactor"Journal of Catalysis. 184. 123-133 (1999)