2001 Fiscal Year Annual Research Report
ニオブ・銅クラッド材を用いたシームレス超伝導高周波空洞の開発
Project/Area Number |
11694182
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
斉藤 健治 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助教授 (10178478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加古 永治 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助手 (60204351)
小野 正明 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助教授 (50160916)
野口 修一 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助教授 (80156182)
人見 宣輝 高エネルギー加速器研究機構, 工作センター, 教授 (30300669)
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Keywords | 高周波空洞 / 超伝導空洞 / 複合材料 / HIP処理 / 液圧バルジ成形 / ニオブ / シームレス空洞 / スピニング成形 |
Research Abstract |
1)回転絞り加工によるスエジング技術の開発 液圧成型法で単セルシームレス空洞を成型するためには、液圧成型工程の前に使用するパイプの両端をビームパイプ形状に絞り加工する(スエジング加工)必要がある。これまでは、高速回転絞り加工法を採用したが、熱の発生によるニオブ材劣化の問題があった。その問題を解決するために低速回転ロール絞り加工法によるスエジング技術を開発した。 2)液圧成型法によるシームレス単セル空洞の独自技術の開発 これまではパイプのスエジングと液圧成型を別々の所で行っていたためにコスト高であった。また、液圧成型では自動車部品製造ラインに組込まれた装置を使用しており、非常に不便且つ割り高であった。上記の新しいスエジング加工を導入し、同じ所で液圧成型を行うために企業と共同で新たにシームレス単セル空洞の液圧成型技術を開発した。その技術を使って爆着接合クラッド管からのシームレス単セルク空洞を成型することに成功した。 3)爆着法による長管ニオブ・銅クラッドパイプの製作法の開発 爆着企業と共同で単セル空洞の製作に必要な134Φ・2t×460mmの長管銅パイプの内面に0.5mmのニオブパイプを爆着接合することに成功した。 4)銅/ニオブ/銅サンドイッチパイプの銅内管材料の機械研磨による除去法の開発 HIP接合法で製作した銅/ニオブ/銅の三相クラッドパイプでシームレス空洞を製作する場合、最終的には空洞内側の銅材を除去してニオブ面を出さなければならない。これまでの研究では、成型後に硝酸で溶解除去していたが、その工程でニオブが水素を吸蔵する問題が発生した。その問題を解決するために、ストレートパイプの段階で機械研磨により内面の銅を除去する方法を開発した。 5)爆着ニオブ・銅クラッドパイプからのシームレス単セル空洞の製作とその性能評価 DESY、Jlabと共同で爆着クラッド管から製作した2個のシームレスニオブ・銅クラッド空洞で最大加速電界それぞれ、33MV/m、40MV/mを達成し、従来のニオブバルク空洞の性能に匹敵する結果を得た。このことにより、ニオブ銅クラッド空洞も非常に良い性能が得られることが実証された。
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[Publications] K.Saito, T.Fujino^*, N.Hitomi^*, H.Inoue^*, Y.Yamazaki: "R&D OF NB/CU Clad SEAMLESS CAVITIES AT KEK"Proceedings of the 10^<th> Workshop on RF Superconductivities. (to be published). (2002)
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[Publications] W.Singer, H.Kaiser, X.Singer, G.Weichert, I.Jelezov, T.Khabibuline, A.Skasyrskaia, P.Kneisel, T.Fujino, K.Saito: "Hydroforming of Superconducting TESLA Cavities"Proceedings of the 10^<th> Workshop on RF Superconductivities. (to be published). (2002)