1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11694203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宮崎 昭 京都大学, 大学院・農学研究科, 教授 (80026608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 洋一 京都府立大学, 農学部, 教授 (80046490)
北川 政幸 京都大学, 大学院・農学研究科, 助手 (00144923)
石田 定顕 京都大学, 大学院・農学研究科, 講師 (00026593)
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Keywords | モンゴル / 遊牧家畜 / 季節成長パターン / 産肉効率 / 体構成 / 冬期補助飼料 / 採食草量 / 食道フィステル |
Research Abstract |
1.飼養試験の開始:5月中旬に去勢を終えた子ヒツジ150頭をウムヌゴビ県ボルガン都の遊牧民合計20家族から調達し、体重測定後、耳標をつけ離乳期の8月中旬まで母畜とともに放牧管理した。 2.放牧管理:放牧はゴビ地域遊牧民が一般的に行っている季節移動型の輪換放牧を行い、2週間隔で体重測定を行った。体重減少が始まった11月下旬に、試験羊を冬期維持飼料を給与する区(給与区)と補給しない区(対照区)の2区に選定配置し、飼養試験を開始した。開始時平均体重は給与区、対照区それぞれ26.34+2.07Kgおよび26.20+2.12Kgであった。開始後2ヶ月間の日増体はそれぞれ-29.6gおよび-70.3gで、給与区は対照区に比べ体重減少が大きく抑えられた。 3.屠殺解体試験:試験開始時の体構成を測定する目的で、対照区、給与区から各8頭を屠殺し内臓重量・枝肉重量を測定した。屠体左半丸については、屠体長・背腰長・屠体幅を測定後、骨・筋肉・脂肪に分け重量を測定した。両区間で開始時の各測定値に大きな差異は認められなかった。 4.脂質構成分析:屠殺時に内臓・皮下・脂尾の脂肪を採取し京都大学に持ち帰り分析を進めている。 5.フィステル装着:予め京都大学で3頭のヒツジを用い、フィステル装着手術の予備実験を行った。フィステルの材質・形状について検討・改良を加え、モンゴルで使用するフィステルと回収バッグを作成した。計画では、合計20頭にフィステルを装着する予定であったが、当才ヒツジが2才令に成長した時にフィステルが正常に機能するかどうか不明であったので、現地では6頭のヒツジに対して食道フィステルの装着手術を行った。残り14頭については2才齢になる次年度5月に行う予定である。食道フィステル装着後、羊を実際に草地に放牧して菜食草の回収状態を試験し、良好な結果を得た。
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