2001 Fiscal Year Annual Research Report
一酸化窒素供与能を有するヘモグロビン修飾体の人工赤血球としての応用に関する研究
Project/Area Number |
11694229
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
北畠 顕 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00124769)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 充弘 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40182729)
藤井 聡 北海道大学, 医学部・附属病院, 講師 (90291228)
佐久間 一郎 北海道大学, 医学部・附属病院, 講師 (40260393)
仲井 邦彦 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (00291336)
富樫 廣子 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (20113590)
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Keywords | 人工赤血球 / ヘモグロビン修飾体 / 一酸化窒素 / 血小板凝集能 / 血小板粘着能 / ポリエチレングリコール / S-ニトロソヘモグロビン / パーフルオロカーボン |
Research Abstract |
人工赤血球として用いるヘモグロビン(Hb)修飾体では、一酸化窒素(NO)の消去による血圧上昇、血小板の活性化・凝集亢進が惹起され、臨床応用上副作用として問題となる。これはHb分子中のヘムが、血管内皮細胞や神経終末より分泌されるNOの作用を消去するためと考えられる。本研究では臨床応用可能な新たな人工赤血球として、Hb修飾体のSH碁をS-ニトロソ(SNO)化し、NO供与能を有するHb修飾体を開発すること、また、新たな人工酸素供与体を創製することを企図した。 1.分子サイズの大きくすべくHbをPEG化したPEG-Hb、さらにそれをSNO化したSNO-PEG-Hbを作製した。 2.ラットへアルブミン、無修飾Hb、PEG-HbおよびSNO-PEG-Hbを静注し、その肝・腎への影響・毒性を経時的に14日後までに観察した結果、SNO-PEG-Hbで最も影響が少なかった。 3.Hb、SNO-Hb、PEG-HbおよびSNO-PEG-Hb、さらに新規パーフルオロカーボン(PFC)製剤の血小板活性化への影響をフローサイトメトリーで接着因子やIIbIIIa抗原発現、ガラス板法で血小板粘着能、およびレーザー散乱型凝集計で血小板凝集能を評価し、SNO-PEG-Hbの有用性を確認した。 4.新規乳化機を用い、PFC用エマルジョンを開発し、新たなPFC製剤を創製した。 5.新規PFCを小児で人工心肺を行う際の血漿補助液として用い得るか否かに関し、イヌを用いたシュミレーション実験を行い、その有用性とアルブミン併用の必要性を確認した。 6.新規PFCを肝移植時の肝保護液としての可能性を検索すべくシュミレーション実験を行い、その有用性を確認した。 7.SNO-PEG-Hbの臨床応用としてイヌの寄生虫性(バベシア)急性貧血に応用し、ある程度の有用性を確認した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Nakai K, Togashi H, Yasukohchi T, et al.: "Preparation and characterization of SNO-PEG-hemoglobin as a candidate for oxygen transporting material"Int J Artif Organs. 25(5). 322-328 (2001)
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[Publications] Jun Sakanoue, Mamoru Tamura, Shoji Fukushima, et al.: "Assessment of newly developed perfluorocarbon emulsion : oxygen carrying capacity as the blood substitute in vivo."Art Cells Blood Subs Immob Biotech. 29(5). 389-397 (2001)
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[Publications] 佐久間一郎、仲井邦彦、菅原 武、佐藤 洋、北畠 顕: "s-ニトロソヘモグロビンの基礎と臨床"THE LUNG perspectives. 9(2). 191-194 (2001)
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[Publications] 照屋 純、佐久間一郎、仲井邦彦、佐藤 洋、北畠 顕: "赤血球代替物の臨床応用の可能性"人工血液. 9(1). 23-26 (2001)
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[Publications] 佐久間一郎: "Vascular Biology Navigator"メディカルレビュー社、東京. 50-51 (2001)