2001 Fiscal Year Annual Research Report
大動脈弓・骨格・腎臓形成に関わるMFH-1遺伝子の分子作用機構の解明
Project/Area Number |
11694239
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
三浦 直行 浜松医科大学, 医学部, 教授 (40165965)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 進昭 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10250341)
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Keywords | MFH-1 / エンドセリン受容体A / ノックアウトマウス / 心不全 / BMP / 心臓 / 大動脈 / 骨格系 |
Research Abstract |
MFH-1遺伝子の分子機構を明らかにする3年計画の最終年度は、大動脈および骨格系における役割を検討した。大動脈弓におけるMFH-1遺伝子とエンドセリン-1/エンドセリン受容体A(ETA)の生体における関係を生体内で検討するために、MFH-1/ETAダブルノックアウトマウスを作製した。ダブルホモマウスは胎生11.5日あたりで死亡することが明らかになった。そこで、ダブルホモマウスの死因について詳しく検討した。心室や心房の形態、心筋の分化や肉柱の分化は野生型と差がなかった。心臓と大血管の連結部の異常もなかった。明らかに異常を示したのは、ダブルホモマウスで心房の拡張と心臓周囲腔の拡張が認められ、ダブルヘテロマウスや野生型にはこのような拡張は認められなかった。このことから、ダブルホモマウスは胎生11.5日前後に心不全のために致死に至っていることが判明した。 また、MFH-1遺伝子の骨格系に関する分子機構を研究するためにいくつかの実験を行った。骨発生過程を追ってMFH-1遺伝子の発現を詳細に検討してみると、MFH-1遺伝子は骨が形成される少し前に最大の発現が起こり、骨分化が起こってしまうと発現が低下することが明らかになった。次に、マウス胎児の肢芽に骨形成因子BMPを含ませたビーズを移植して、MFH-1遺伝子の発現が変化するかどうかを観察したところ、BMPビーズの少し離れた場所でMFH-1遺伝子の発現が著明に増強することが観察された。このことから、BMPは直接的あるいは間接的にMFH-1遺伝子を制御していることが明らかになった。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Wang, T.: "Inhibition effects of di(2-ethylhexyl)phthalate on mouse liver lysosomal Vacuolar H+-ATPase"J. Cell. Biochem.. 81. 295-303 (2001)
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[Publications] Ichihara, T.: "Resistance to fulminant hepatitis and carcinogenesis conferred by overexpression of retinoblastoma protein in mouse liver"Hepatology. 33. 948-955 (2001)
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[Publications] Nifuji, A.: "Bone morhogenetic protein regulation of forkhead/ winged helix transcription factor, Foxc2 (Mfh1) in a murine mesodermal cell line C1 and in skeletal precursor cells"J. Bone & Mineral Res.. 16. 1765-1771 (2001)
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[Publications] 三浦直行: "明らかになってきたフォークヘッド遺伝子の器官形成における役割"蛋白質核酸酵素. 46. 26-35 (2001)
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[Publications] 三浦直行: "22q11欠失症候群の遺伝子医学"遺伝子医学. 5. 204-211 (2001)
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[Publications] 三浦直行: "神経堤細胞の発生と分化"医学のあゆみ. 199. 1025-1030 (2001)
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[Publications] 三浦直行: "Vascular Biologyナビゲーター"メディカルレビュー社. 373 (2001)