2000 Fiscal Year Annual Research Report
細胞表層に存在するヌクレオチド代謝酵素の生理的役割
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11694249
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Research Institution | The University of Tokyo (Graduate School of Pharmaceutical Sciences) |
Principal Investigator |
堅田 利明 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (10088859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紺谷 圏二 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (30302615)
星野 真一 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (40219168)
仁科 博史 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (60212122)
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Keywords | リンパ球 / CD38 / エクト型酵素 / NADアーゼ / レチノイン酸 / PC-1 / ホスホジエステラーゼ |
Research Abstract |
先に申請者の研究グループは,レチノイン酸によるヒトHL-60細胞の好中球への分化過程でエクト型NAD分解酵素(NADase)が細胞表層に誘導され,この酵素活性がリンパ球表面抗原のCD38によることを明らかにした。本研究では,細胞表層上の新しい機能分子と期待されるCD38,及びその関連分子でホスホジエステラーゼ活性をもつPC-1につき,発生・分化,神経系,行動などの高次の生命現象の遺伝学的解析が可能なC.elegansを用いた解析を試みた。 1)C.elegansはゲノムプロジェクトの終了により全遺伝子配列が明らかとなっている。ヒトPC-1との相同性検索の結果,C.elegansゲノムデータベース上にPC-1/Autotaxin遺伝子との相同性の高い2種類の新規遺伝子(C.elegans PC-1)の存在が認められた。2)C.elegans PC-1 cDNAをクローニングを行ったところ,human PC-1と同様の酵素活性中心をもつこと,またN末端領域に膜貫通領域であることが推定される疎水性アミノ酸配列をもつことが明らかとなった。3)C.elegans PC-1 cDNAをCOS-7細胞に導入したところ,発現蛋白はhuman PC-1と同等のnucleotide phosphodiesterase/pyrophosphatase酵素活性を保持し,細胞表層に局在していることを見出した。 以上の結果から,C.elegans PC-1はプリンヌクレオチド代謝に関わるエクト型酵素で,ヒトPC-1と同等の機能を担っていることが示唆された。現在,免疫組織染色によるC.elegans PC-1発現局在の同定,さらに,C.elegans PC-1遺伝子ノックアウトの作製を試みている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Katada,K.Kontani,T.Wada,N.Hosoda,S.Hoshino,& H.Hishina: "Enzymic and signal transduction properties of CD38/NADase and PC-1/phosphodiesterase."Chem.Immunol.. 75. 60-78 (2000)
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[Publications] M.Kukimoto, et al.: "Crystallization and preliminary X-ray diffraction analysis of the extracellular domain of the cell surface antigen CD38 complexed with ganglioside."J.Biochem.. 127. 181-184 (2000)