2000 Fiscal Year Annual Research Report
核磁気共鳴と近赤外分光画像法を統合した脳機能障害の非侵襲的検出法の開発
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11694262
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
犬伏 俊郎 滋賀医科大学, 分子神経科学研究センター, 教授 (20213142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椎野 顯彦 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (50215935)
森川 茂廣 滋賀医科大学, 分子神経科学研究センター, 助教授 (60220042)
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Keywords | 無侵襲生体計測 / 脳循環代謝 / 分光光度計 / 可視分光法 / 近赤外分光法 / NMR / MR画像 / 化学シフト画像 |
Research Abstract |
本研究の最終年度において、脳活動に伴う脳内微小循環をMR画像と分光法により解析するために、MR代謝計測と分光光度計による実測を開始した。これらをまとめると以下の如くになる。 1.可視・近赤外分光法による脳組織内酸素動態の計測 無侵襲計測のための近赤外分光法に加え、小動物の脳内循環動態をさらに詳しく計測するために、可視分光光度計を製作した。本装置は独立した2チャンネルを有し、左右の脳部位において、酸素化型と非酸素化型ヘモグロビンのソーレ吸収帯、556nmおよび585nmおよびこれらの等吸収点577nmの吸収強度から、脳組織内のオキシ・とデオキシ・ヘモグロビン、そしてモグロビンの総量を計測した。これにより酸素代謝動態が正確に解析できるようになった。 2.高速撮像法の導入による生体内微弱MR信号の高速画像化 エコー・プラーナーを元にした化学シフト画像により、^<13>C NMR信号の高速取り込みを実現し、脳内の^<13>C標識代謝産物の画像を得た。また、この方法により大脳への1-^<13>C-グルコースの取り込みと、それに引き続くクレッブス回路内でのグルタミン酸、グルタミン等への時間的推移を追跡した。 3.NMRによる代謝画像計測と分光計測が同時に作動する連携システムの作成 上記の可視分光光度計の信号検出部を小型化し、実験動物用MR装置での小動物によるMR画像と分光法の同時計測を可能にした。また、そ、MR画像と脳内循環動態との同時計測を可能にするデータ収集ソフトウェアーを作成した。さらに、エコー・プラーナーを元にした化学シフト画像の高速取り込み法を開発し、分光法との同時計測を行った。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Suzuki E. et al: "^1H- and ^<31>P-magnetic resonance spectroscopy and imaging as a new diagnostic tool to evaluate neuropathic in Type II diabetic"Diabetologia. 43(2). 165-172 (2000)
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[Publications] Murashita J. et al: "Altered brain energy metabolism in lithium-resistant bipolar disorder detected by photic stimulated ^<31>P-MR spectroscopy."Psychol Med.. 30(1). 107-115 (2000)
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[Publications] Suzuki E. et al: "Usefulness of waveform analysis of popliteal artery type II diabetic patients using gated magnetic resonance 2D-cine-PC"Diabetologia.. 43. 1031-1038 (2000)
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[Publications] Morikawa S.and Inubushi T.: "Fast ^<13>C-Glucose Metabolite Mapping in Rat Brain Using ^1H Echo Planar Spectroscopic Imaging Technique at 2T."J Magn Reson Imaging. (in press).
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[Publications] 来見良誠 他: "MRガイド下肝腫瘍穿刺術におけるスペーサーの有用性"肝臓. 41. 507-508 (2000)