1999 Fiscal Year Annual Research Report
巨大DNA導入マウスを利用した変異原因遺伝子の探索
Project/Area Number |
11694296
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
山村 研一 熊本大学, 医学部, 教授 (90115197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 喜美 熊本大学, 医学部, 助手 (90211705)
阿部 訓也 熊本大学, 医学部, 助教授 (40240915)
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Keywords | BAC / 変異マウス / 発生 / トランスジェニックマウス / ポジショナルクローニング |
Research Abstract |
本研究ではポジショナルクローニング法とトランスジェニックマウス技術を結びつけ、巨大ゲノムDNA導入によって突然変異を機能的にレスキューする手法を確立し、これを利用して突然変異責任遺伝子を同定、単離することを目的とする。対象とするのはマウス17番染色体のt-コンプレックスにマップされる発生致死変異であるtw5変異、T変異、神経系機能に関するqk(quaking)変異、或いは9番染色体にマップされる体節・骨形成に関与するtail kinks(tk)変異である.確立したBAC(細菌人工染色体)導入マウス作製技術を利用し,今年度は実際に複数の発生異常突然変異のレスキュー実験を行った. qk変異に関する責任候補遺伝子qkIをを含むBACを導入したところ,qkIトランスジーンの発現が認められ,それにともない表現型の回復が認められた.我々はtw5、tkの領域をカバーするBACコンティグを作製した.tk遺伝子座ではD9Mit9を中心とした約500kb、4種類のBACクローンでカバーされる領域に原因遺伝子が存在することを見出した.その内の1種のBAC導入によって表現型の回復が認められた.現在,そのBACに含まれる遺伝子を探索している.tw5ではH-2KからD17Mit147までの約1000kbのゲノム領域に原因遺伝子があり、その領域をBACによってクローニングした.またこのゲノムDNA中に、糖鎖合成酵素である,α1,3-Fucosy1transferase IX(mFuc-TIX),他に機能の未知である遺伝子を複数発見した.現在,これらの遺伝子を含むBACクローン導入マウスを行っている. 以上のように,BACトランスジェネシスは変異責任遺伝子の同定,機能解析に大変有効であることが実証された.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Okamoto,T.et al.: "The mouse interferon-g transgene chronic hepatitis model."Int.J.Mol.Med.:. 3. 517-520 (1999)
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[Publications] Yamamura,K.: "Overview of trangenic and gene knockout mice.:"Prog.Exp.Tumor Res.. 35. 13-24 (1999)
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[Publications] Akbar,S.et al.: "Molecular cloning of the human gene STK10 encoding LOK and comparative chromosomal mapping of the human,mouse and rat homologues."Immunogenetics. 49. 369-375 (1999)
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[Publications] Kanai-Azuma,M.et al.: "Unique features of dendritic cells in IFN-g transgenic mice:Relevance to cancer development and therapeutic implications."Biochem.Biophis.Res.Comm.. 259. 294-299 (1999)
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[Publications] Kondo,T.et al.: "Genomic organization and expression analysis of the mouse qkI locus."Mammal.Genome.. 10. 662-669 (1999)
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[Publications] Yamauchi,Y.et al.: "A novel transgenic technique that allows specific marking of the neural crest cell Iineage in mice."Dev.Biol.. 212. 191-203 (1999)