1999 Fiscal Year Annual Research Report
免疫抑制蛋白の構造解析・遺伝子クローニングと肝移植・癌遠隔転移における役割
Project/Area Number |
11694304
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
橋本 俊 名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (10094393)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二口 充 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (60275120)
真辺 忠夫 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (80127141)
鈴木 達也 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (00285222)
近藤 知史 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (50234935)
国松 己歳 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (70145746)
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Keywords | 肝移植 / 免疫抑制蛋白 / 癌転移 / IDO |
Research Abstract |
(1)肝移植に発現する免疫抑制蛋白の分離精製と構造解析と遺伝子クローニングを行う. (2)癌の遠隔転移の機構を担癌個体における免疫学的変化、すなわち免疫抑制蛋白に求め蛋白質、遺伝子レベルで解明する. 成果 A.肝移植における免疫抑制蛋白 自験例生体肝移植ではHLAの近似するdonorからの移植では免疫抑制剤から離脱しても拒絶反応の兆候を認めず6年を経過中である.同様の症例をもう1例有し近日中に免疫抑制からの離脱を計画中である.これら臨床例にの血清中にもDAからPVG系ラット肝移植において移植後60日目の血清中に含まれる免疫抑制作用のある蛋白と同様の物質が存在する可能性が推測され、これを追及中である.最近は台湾(中国)との共同研究の中からCLUSTERINや、IDOという酵素の存在が免疫寛容に深く関与するとの見解から、現在臨床検体におけるIDOの活性や存在の検証を行うと共にアッセイ系の確立を目指している. B.担癌個体における免疫機構の解明 動物実験で正常免疫系の有無別に癌の遠隔転移モデルを作成し、免疫系の存在が経時的な遠隔転移の程度に影響することを明らかにした。また、癌増殖過程において担癌個体の免疫系に変化が生じていることが示唆された.結果の一部は本年度の癌転移研究会、癌学会において報告した.また、IDOinhibitorの制癌効果も検討予定である.
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