1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11694324
|
Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
岡崎 定司 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (80169094)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌田 愛子 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (50140215)
|
Keywords | 唾液 / 歯周疾患 / 診断 / グリコサミノグリカン / コンドロイチン硫酸 |
Research Abstract |
健常な歯周組織の歯肉溝滲出液(GCF)のS-GAGはまったく含まれていないか,ごく微量のみ存在する.しかし,歯周疾患を有する歯周組織から流出するGCFにはかなりのS-GAGが含まれている.すなわち,疾患を有するGCFには歯周組織からの代謝・分解産物であるS-GAGが流入している.本年度は,ウエールズ大学の共同研究者を招き,dimethylmethylene blue assay(DMB法)のmicroplate法を改良して短時間でGCFのS-GAGのデータを得る測定法の基礎的検討を行った.試薬としてDMB試薬:DMB55mM/lギ酸緩衝液(pH3.3)とTris溶液:Tris(base)2M/lを用い,DMB試薬:Tris溶液=10:1(pH8.8)で用時調整を行う.使用酵素はchondroitinase ABCである.測定は試料にDMB試薬を加え,microplate readerを用い,540nmの吸光度を測定した.それぞれのS-GAG(コンドロイチン4硫酸,コンドロイチン6硫酸,デルマタン硫酸)について標準曲線を作成した結果,すべてのS-GAGで0-3μg/100μlにかけて吸光度に直線関係が認められた.そこで,この結果を踏まえ,健常者および歯周疾患罹患者のGCFを測定した結果,健常者では,ほとんど反応は認められなかったものの,歯周疾患罹患者においては健常者に比べ,有意に高い反応が認められた(p<0.05).来年度は,ウエールズ大学共同研究者とともに,測定感度をあげること,唾液を用いた測定法の確立など,実用化に向けてさらに検討を加えたい.
|