1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11695026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
南條 宏肇 弘前大学, 理工学部, 教授 (00106840)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松谷 秀哉 弘前大学, 医学部, 助手 (30241483)
市村 雅一 弘前大学, 理工学部, 助教授 (20232415)
倉又 秀一 弘前大学, 理工学部, 教授 (10215048)
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Keywords | 宇宙線 / エネルギースペクトル / 大気球観測 / エマルションチェンバー |
Research Abstract |
カムチャッカ半島からボルガ河流域までの長時間宇宙線観測を1995年より日ロ共同で行っている。この長時間観測で得られた大量データの新しい処理法および解析法を双方で開発してきているが、1999年5月にロシア側から1名が日本を訪問し(基盤(B))、技術交流を行った。7月には4回の観測を行い、全ての観測に成功し、観測機は無事回収された。回収されたチェンバーの解体は、日本側から5人(基盤(B))が参加してモスクワ大学原子核研究所で行われ、合わせて解析方針などの打ち合わせも行った。また解体後取り出された、宇宙線が写っている原子核乾板とX線フィルムを日本に持ち帰り、その現像を東京大学宇宙線研究所で行った。現像した乾板とフィルムは日本とロシアの双方に分配し、ロシア側の分については、初期解析を済ませ、エネルギー決定に必要なX線フィルム上の宇宙線スポットの濃度測定を終了させた。 1995年より行われている観測のうち、1995年および1996年に行われた観測については結果がまとまり平成11年8月にアメリカのユタで行われた宇宙線国際会議で発表した。この会議にはロシア側から1名(基盤(B))日本側から2名(基盤(A))が参加した。この結果報告は、直接観測によるものとしては唯一のものであった。またこの結果を論文にまとめ、平成12年2月に Astro Particle Physics に投稿した。 1997年および1999年に行った観測データについては、現在解析中であるが、11月にはロシア側研究者が7人訪問し(弘前大学学術国際振興基金)、弘前大学で研究会を行い、現在までの解析結果の突合せおよび、今後の解析方針についての議論を行った。さらに平成12年1月からはロシア人3人(弘前大学学術国際振興基金)が弘前大学に滞在し、共同でトレーシングなど解析を共同で行った。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] A.Apanasenko et al.: "Primary Cosmic Ray Spectra Observed by RUNJOB -- proton and alpha spectra"Proc.of 26th International Cosmic Ray Conference (Salt Lake City). OG.1.2.15 Vol.3. 167-170 (1999)
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[Publications] A.Apanasenko et al.: "Primary Cosmic Ray Spectra Observed by RUNJOB -- spectra for heavy primaries and all particle"Proc.of 26th International Cosmic Ray Conference (Salt Lake City). OG.1.2.38 Vol.3. 231-234 (1999)
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[Publications] A.Apanasenko et al.: "The Properties of Electron-Photon Component of Cosmic Rays at 10 g/cm^2"Proc.of 26th International Cosmic Ray Conference (Salt Lake City). OG.4.2.16 Vol.5. 132-135 (1999)
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[Publications] A.Apanasenko et al.: "Energy Determination for RUNJOB Experiment"Proc.of 26th International Cosmic Ray Conference (Salt Lake City). OG.1.2.40 Vol.3. 235-238 (1999)
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[Publications] 柴田徹 他: "日露共同気球実験RUNJOB'96解析結果"宇宙科学研究所大気球シンポジウム報告. 1999-12. 49-52 (1999)
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[Publications] 市村雅一 他: "重一次宇宙線飛跡の解析"宇宙科学研究所大気球シンポジウム報告. 1999-12. 53-56 (1999)
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[Publications] 南條宏肇 他: "ジェットトリガー方式による高エネルギー一次宇宙線の検出"宇宙科学研究所大気球シンポジウム報告. 1999-12. 57-60 (1999)
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[Publications] 市村雅一 他: "日露共同気球実験RUNJOB'99キャンペーン報告"宇宙科学研究所大気球シンポジウム報告. 1999-12. 61-64 (1999)