2000 Fiscal Year Annual Research Report
新機能を有する形状記憶合金を用いた知的センシングとアクチュエーション
Project/Area Number |
11695038
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高木 敏行 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (20197065)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷 順二 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (30006192)
松本 實 東北大学, 素材工学研究所, 講師 (30006043)
長南 征二 東北大学, 工学研究科, 教授 (20005424)
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Keywords | 機能性材料 / センサー / アクチュエータ / 形状記憶合金 / 電磁機能性 / 電気抵抗 / 構造変態 / ダイヤモンドライクカーボン |
Research Abstract |
本研究課題は、平成11年度に国際学術研究から基盤研究に移行した研究課題である。昨年度に引き続きモスクワ国立大学の研究者を招聘し、国際共同研究も含めて研究を実施した。 今年度は、本研究計画の2年目として前年度に引き続き以下の内容について研究した。 1.磁性形状記憶合金Ni_2MnGaの形状記憶効果の定量的評価 ・異なる双晶兄弟晶の再配列に伴う巨大磁気歪みを測定した。これまでのところ世界で最も大きい0.3%の歪量を得た。 ・Feを弟4元素として含む合金が最も良い延性を示し、曲げ変形の熱による形状記憶効果を確認した。 ・曲げ変形による磁気誘起形状記憶合金効果を世界で初めて達成した。温度と磁場の制御を工夫することにより形状記憶効果を発現させ、ビデオ撮影した。 2.磁性形状記憶合金のパルス放電焼結材の弾性定数の測定 ・動弾性率測定装置を用いて-20℃〜90℃温度範囲における弾性率を測定し、構造相変態との関係を見出した。 ・X線回折によりMnOが不純物として入っていることを確認した。この酸化物を取り除くことが課題であることが分かった。 3.磁性形状記憶合金の電気抵抗測定 ・昨年より進めてきた改良により、最大5テスラの磁場中での-150℃〜200℃の間の電気抵抗の変化を測定することが可能となった。 ・磁性形状記憶合金では、1テスラにつき1度相変態温度が上昇することを抵抗測定により見出した。 4.気相合成法によるダイヤモンドライクカーボン薄膜の蒸着 ・ダイヤモンドライクカーボン薄膜作製のための気相合成装置を検討し、設計・製作した。 ・形状記憶合金板にダイヤモンドライクカーボンを蒸着した。今後、その評価を行う予定である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] V.V.Khovailo,T.Takagi,A.N.Vasil'ev,H.Miki,M.Matsumoto and R.Kainuma: "On Order-Disorder (L21→B2') Phase Transition in Ni_<2+x>Mn_<1-x>Ga Heusler Alloys"Physica Status Solidi (a). Vol.183 No.2,R1-R3. 1113-1120 (2001)
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[Publications] 松本實,大塚誠,三木寛之,高木敏行: "強磁性を有する形状記憶合金の最近の研究の展開"日本AEM学会誌. 第8巻4号. 445-453 (2000)
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[Publications] I.E.Dikshtein,D.I.Ermakov,V.V.Koledov,L.V.Koledov,T.Takagi,A.A.Tulaikova,A.A Chechukin and V.G.Shavrov: "Reversible Structural Phase Transition in Ni-Mn-Ga Alloys in Magnetic Field"JETP Letters. Vol.72 No.7. 373-376 (2000)
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[Publications] Z.Wang,M.Matsumoto,T.Abe,K.Oikawa.J.Qiu,T.Takagi,and J.Tani: "Properties of Ni_2MnGa Shape Memory Alloy Prepared by Spark Plasma Sintering"Materials Science Forum. Vol.327-328. 489-492 (2000)
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[Publications] I.Dikshtein V.Koledov,V.Shavrov,A.Tulaikova,A.Cherechukin,V.Buchelnikov,V.Khovailo.M.Matsumoto.T.Takagi and J.Tani: "Phase Transitions in Intermetallic Compounds Ni-Mn-Ga with Shape Memery Effect"IEEE Transactions on Magnetics. Vol.35,No.5. 3811-3813 (1999)
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[Publications] Z.Wang,M.Matsumoto,T.Abe,K.Oikawa,T.Takagi,and J.Tani: "Compressive Properties of Ni_2MnGa Produced by Spark Plasma Sintering"Materials Transactions,JIM. Vol.40 No.9. 863-866 (1999)
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[Publications] T.Takagi: "Proceedings of the Third International Seminar on Shape Memory Alloys and Related Technology"東北大学流体科学研究所技術資料 IFS-TMO12. 65 (2000)