1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11695058
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
米田 隆志 芝浦工業大学, システム工学部, 教授 (90011030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 干城 芝浦工業大学, システム工学部, 助教授 (90203538)
小山 裕幸 芝浦工業大学, システム工学部, 教授 (40052881)
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Keywords | 皮膚水分量 / マイクロセンサ / 皮膚生理情報 / 水分蒸散量 / 皮膚計測 |
Research Abstract |
本研究においては、皮膚の水分量・ph・酸素量等の生理情報を非侵襲に計測可能なマイクロセンサと、このセンサ情報を経時的かつ連続的に計測可能な小型携帯型のシステムを開発し、日常生活の中で環境が皮膚に及ぼす影響を測定・解析可能とすることを目標としている。本年度は、初年度として皮膚生理情報の中でも最も生体のバリア機能と関係していると考えられる皮膚角層内の水分量計測センサに焦点をあて、この小型センサの試作と計測回路の開発、計測手法を検討した。 その結果、センサ自体は5mm四方の小型のものを試作し、これにLCRメータとパソコンを繋げることで周波数を変化させながら各周波数での水分量を計測可能な手法を開発した。その結果、周波数を上げるに従って水分量が減少していき、ある周波数を境に若干上昇する傾向があることが実験的に明らかとなった。上昇する原因としては、皮膚表面の皮脂の影響が考えられるが、周波数を上げるに従って水分量が減少していくことは、皮膚の深さ方向の水分分布量を正確に計測しているものと考えられ、本センサの有用性が確認された。また、センサ自体のドリフト、皮膚からの水分蒸散量を十分に考慮した計測手法手法となっており、被験者数を増やすことで、乾燥肌等との関連を今後明確にすることが可能と考えられる。 しかしながら、センサ計測面が直接皮膚に接触する構造となっているため、耐久性に問題がある。この点は来年度以降表面コーティング等を施すことで対処する予定である。
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