2000 Fiscal Year Annual Research Report
自動車の安全性に関する総合評価技術の確立に関する研究
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11695060
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
安部 正人 神奈川工科大学, 工学部, 教授 (30139696)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 順一 神奈川工科大学, 工学部, 教授 (70016418)
前川 一郎 神奈川工科大学, 工学部, 非常勤講師
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Keywords | 車両運動 / 協調制御 / 衝撃強度 / 層状板 / アルミニューム / スペースフレーム / 曲げ加工 |
Research Abstract |
研究代表者は、1次安全の観点から、昨年度提案した車両運動安定化の制御則を実験車に組み込み、実験によるその効果の検証を更に進めた。また更に、車両運動を安定化するシャシー制御則の提案を行い、タイヤの横力と前後力の左右差によるヨーモーメントを用いた、横すべりとヨーレイトの協調制御により、より車両運動の安定化が可能な事を一部コンピュータシミュレーションで確認した。また、外界からの道路形状や、障害物位置の情報を車両が得る事により可能となる、ドライバーアシスト制御やドライバーが障害物を回避する時の経路設定(パースセッティング)とその効果について検討した。研究分担者前川一郎は2次安全の観点から、小粒子が層状板に衝突して生じる損傷が応力波の干渉による影響を受ける事を明らかにし、構造強度一般に対しても衝撃力の効果は波動特性を考慮すべき事を指摘し、層状化、複合化による新材料構造開発の基礎的知見を示した。そして、亀裂材の衝撃強度評価に対して、力性波と言う新しい概念に基づいた設計工学を構築する事は、Reverse Phase Methodによる安全設計法、動的破壊力学の問題点の解決、自動車の安全システムへの応用などを統一的に推進する基盤思想になる事を再確認した。研究分担者遠藤順一は、昨年度に引き続いて、2次安全の点で構造上有利になるアルミニュームスペースフレームの加工法を研究した。本年度はとりわけOR曲げ加工に注目し、曲げによる変形をひずみ測定の結果から明らかにし、その加工法の可能性を明らかにした。このように、車両の安全に関わる基盤的研究を、車両運動、車両構造、車両生産と言うそれぞれの立場から進めた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 安部正人: "An experimental validation of side-slip control to compensate vehicle lateral dynamics for loss of stability due to nonlinear tire characteristics"Proceedings of AVEC2000. 179-186 (2000)
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[Publications] 前川一郎: "Damage produced in laminated plastic plates by small ball collision with the velocity of 50-140m/s"Int.J.of Impact Engineering. 673-684 (2000)
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[Publications] 遠藤順一: "Weight and cost reduction of automobile parts by tube forming"Proceedings of ICEM ASIA-2000. (2000)