2000 Fiscal Year Annual Research Report
高性能・複合化機能材料の開発及びプロセス技術に関する研究
Project/Area Number |
11695064
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Research Institution | Kurume National College of Technology |
Principal Investigator |
松原 安宏 久留米工業高等専門学校, 材料工学科, 教授 (20044258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹栗 信也 久留米工業高等専門学校, 材料工学科, 助教授 (50215737)
森 哲夫 久留米工業高等専門学校, 生物応用化学科, 教授 (10037963)
入江 和隆 久留米工業高等専門学校, 一般物理, 教授 (50149986)
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Keywords | 耐摩耗合金 / 表面改質 / イオンビーム / 低分子量ナイロン / 無機顔料 / 材料複合化 |
Research Abstract |
本校と韓国啓明大学校工科大学の研究者がペアを組んで以下のテーマについて連携しながら共同研究を行った. 1.高機能耐摩耗材料の合金設計と製造プロセスの研究 複数の高硬度特殊炭化物が晶出するように合金設計し溶製した合金1(Fe-10Cr-5Mo-5W-3C),合金2(Fe-10V-5Mo-5W-3Cr),及び合金3(Fe-17Cr-3V-3.5C)について,凝固過程及び耐摩耗性の調査を行った。合金1の凝固過程はL→γp→(γ+M7C3)E→(γ+M6C)E,合金2はL→(MC)p→(γ+MC)E→(γ+M2C)E,合金3はL→(M7C3)p→(γ+M7C3)Eとなることが明らかにされた。また,耐摩耗生はMCとM2C炭化物が共存する合金2がもっとも大きいことが判明した。 2.イオンビーム(EB)を用いた材料の表面改質の研究 EB蒸着法を用いてガラス基板上に膜厚が400-500nmのMgO,MgO+CaO,MgO+SrO,及びMgO+BaOの薄膜を作り,その評価をX線と高速原子線源を用いた分析法により行った。特にAr高速原子線源によると薄膜の耐スパッタリング特性を推測できることが判明した。 3.プラスチックと無機物質との複合化技術の研究 ナイロンへの無機顔料の分散には,低分子量ナイロンを顔料にコーティングすること及び分散剤を添加することが効果的であった。また,ナイロン/無機顔料複合体の成型中に黄色変が見られたので,この対策として酸化防止剤の種類と添加量との関係について調査中である。 4.接合による材料複合化プロセスの研究 接合複合化用耐摩耗合金として,Co量を10%の範囲内で変化させた多合金系白鋳鉄を溶製し,熱処理を施した試料のピンオンディスク式及びスガ式摩耗試験を行った。その結果,調質試料の摩耗速度は両試験とも10%Co合金がもっとも小さいことが確認された。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Sung-Kon Yu,N.Sa Sagui,Y,Matsubara: "Solidification and Abrasion Wear Behavior of High Alloyed White Cast Iron"ABM 55th Congress. (2000)