1999 Fiscal Year Annual Research Report
霊長類新生児における運動・認知・社会的発達とその相互作用
Project/Area Number |
11710035
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
友永 雅己 京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (70237139)
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Keywords | 比較認知発達 / ニホンザル / テナガザル / 顔の認識 / 視線の認識 / 概念発達 |
Research Abstract |
本年度は、ニホンザル新生児および1歳児、アジルテナガザル新生児を対象に下記の実験を行った。 (1)顔の認識の発達:生後1-2週から、ニホンザル新生児とテナガザル新生児を対象に顔の認識の発達について、選好注視法を用いた実験を行った。その結果、両方の種とも発達のかなり早い段階から、図式的な顔図形とその構成要素をランダムに並べ替えた図形との間で注視時間に差が見られた。つまり、両種とも図式顔の方をランダムな顔よりも長い時間注視することが明らかとなった。また、養育者の顔写真などを用いた実験では既知の顔に対する選好が比較的安定して認められた。 (2)視線の認識の発達:生後6ヶ月のニホンザル乳児と成体のカニクイザルを対象に、ヒト養育者が向ける視線の方向を追従できるか、という視線の認識の発達について実験を行った。ニホンザル乳児では視線追従を示す証拠が得られたが、オトナのカニクイザルではそのような傾向は認められなかった。 (3)知覚的カテゴリの形成:ニホンザル乳児を対象に、おもちゃの乗り物、家具、動物を用いてfamiliarization-novelty法を用いて概念発達の実験を行った。
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[Publications] Tomonaga,Masaki: "Visual texture segregation by the chimpanzee(Pan troglodytes)"Behavioural Brain Research. 99. 209-218 (1999)
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[Publications] Tomonaga,Masaki: "Global-local processing in humans (Homo Sapiens) and chimpanzees(Pan troglodytes) : Use of a visual search task with compound stimuli"Journal of Comparative Psychology. 113. 3-12 (1999)
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[Publications] Tomonaga,Masaki: "Establishing functional classes in a chimpanzee(Pan troglodytes) with a 2-item sequential-responding procedure"Journal of the Experimental Analysis of Behavior. 72. 57-79 (1999)
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[Publications] Tomonaga,Masaki: "Inversion effect in perception of human faces in a chimpanzee(Pan troglodytes)"Primates. 40. 417-438 (1999)
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[Publications] Tomonaga,Masaki: "Perception des dimensions globales et locales de stimuli visuels chez le primate"Primatologie. 2. 61-77 (1999)
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[Publications] 友永 雅己: "チンパンジーにおける顔の方向の知覚-視覚探索課題を用いて"霊長類研究. 9. 215-229 (1999)
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[Publications] 渡辺茂(編) 友永雅己著: "「心と比較認知科学」(ことばと心の発達(3))"ミネルヴァ書房. 448 (2000)