1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11710122
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
難波 功士 関西学院大学, 社会学部, 専任講師 (20288997)
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Keywords | メディアイベント / 広告賞 / メディア史 / 広告界 |
Research Abstract |
平成11年度は、戦後広告史に関する文献・資料の収集・整理や所在の確認、その閲覧・複写に多く時間を割いた。特に戦前の雑誌では『広告界』『プレスアルト』『印刷報道研究』『日本電報』『宣伝』『写真週報』など、戦後の雑誌では『アイデア』『宣伝会議』『プレスアルト(複刊)』などを通覧した(東京では国会図書館・吉田秀雄図書館・三康図書館・東京大学社会情報研究所図書室、関西では大阪市立大学図書館・大阪芸術大学図書館・関西学院大学新聞資料室など)。 現在、とりわけ「戦前戦後の商業美術界・広告界の成立に果たした新聞社(などメディア各社)の役割、中でも媒体社主催の『広告賞』という装置が、広告(制作)業界成立の桿杆としていかに機能したか」の問題を中心に追究している。その成果の一部は、津金澤聡廣氏・有山輝雄氏・山本武利氏らを中心とした「メディア・イベント史研究会」でまとめようとしている『戦後復興期のメディア・イベント(仮題)』に、分担執筆というかたちで参加・発表するために現在準備中である(2000年秋刊行予定)。また、この3月21日に東京大学社会情報研究所で行われるシンポジウム「1920〜30年代におけるメディア論的展開」(吉見俊哉ゼミナール主催)においても、戦前から戦後にかけて、大阪毎日新聞社や電通などが制定・運営した各種広告賞が、この時期の広告史の流れを考える際に、いかに大きな存在であったかという観点から発表を行う予定。
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