1999 Fiscal Year Annual Research Report
教員養成大学における介護等体験に係るカリキュラムの編成に関する基礎的研究
Project/Area Number |
11710140
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
笠原 芳隆 上越教育大学, 学校教育学部, 助手 (60293271)
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Keywords | 介護等体験 / 社会福祉施設 / 介護等体験学生 / 事前・事後指導 |
Research Abstract |
1.社会福祉施設における介護等体験学生の状況と実施上の課題 介護等体験学生を受け入れた社会福祉施設に対し,標記の件についてアンケート調査を実施した。結果と考察の概要は次のとおりである。 <結 果> (1) 介護等体験の具体的活動内容 施設・日課場面の見学,自治会・余暇・作業等の活動への参加,移動介助,リネン交換等。 (2) 社会福祉施設職員から見た体験学生の状況 80%以上の職員が積極的・意欲的に取り組んだ学生が多いと見ていたが,中には,戸惑いがあり,そのために消極的・義務的に取り組んでいた学生がいたと見ている職員もいた。 (3) 社会福祉施設職員の介護等体験に対する意識 90%以上の職員が「教員生活に生かせる」といった観点から本体験を必要なものととらえていた。 <考 察> 数的に多くはないものの,戸惑いのために積極的に活動に取り組むことができなかった学生がいたことは課題であり,このことは,本体験の趣旨や社会福祉施設の概要,利用者との関わり方等についての理解が不十分だったことが原因であると考えられた。この課題への対応策として,事前指導における本体験の趣旨や社会福祉施設・利用者についての理解の徹底,本体験実施学年の再検討等の必要性が示唆された。 2.社会福祉施設における介護等体験実施後の学生の意識 社会福祉施設における介護等体験実施後の学生自身の意識についてアンケート調査を実施した。結果は集計中だが,現時点での概要は次のとおりである。 (1) 介護等体験の内容に対する満足度 体験の内容については満足とする学生が大多数を占めており,不満とした学生は少数であった。 (2) 介護等体験内容の教職活動への活用 半数以上の学生が,本体験を教職生活に生かせると考えていたが,残りの学生については「小学校等の通常学校に勤めることと関係がない」といった理由で生かせないと考えていた。 (3) 本学における事前・事後指導に対する要望 事前指導において,入浴や食事等具体的な介助方法や施設の概要について施設職員等から話を聞きたい,体験の内容をより深め,自分のものとするための事後指導(まとめ)の場がほしいといった要望があげられていた。
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Research Products
(1 results)