1999 Fiscal Year Annual Research Report
中高一貫教育における学習の個別化と教育課程の整合性に関する日独比較研究
Project/Area Number |
11710164
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
坂野 慎二 国立教育研究所, 教育経営研究部, 主任研究官 (30235163)
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Keywords | 中高一貫教育 / 中等教育 / 教育課程 |
Research Abstract |
平成11年度は以下の調査研究を行った。 1.ドイツにおける高校生アンケート調査の実施 ドイツの数州にギムナジウム上級段階生徒へのアンケート調査の依頼を行った。その結果、ブランデンブルク州で調査実施の許可を得ることができた。同州において、平成12年1〜2月にかけてアンケート調査を実施した。回収できた調査票は2110であった。現在、この調査結果の入力作業を行っている。 2.ドイツにおける大学生インタビュー調査の実施 平成11年11月にドイツにおける大学生のインタビュー調査並びに質問紙調査を行った。同調査により、アビトゥアの選択科目と大学における学業との関係性を問うた。全部で100名の学生に調査を行い、現在集計作業を行っている。 3.日本の高校における進路指導に関する聞き取り調査 平成11年11月に新潟県立十日町総合高等学校で聞き取り調査を実施した。また、文部省委嘱研究「中高一貫教育に係る教育課程編成の在り方に関する調査研究」と連携し、中高一貫教育に関する協議会に参加し、各県における中高一貫教育に関する政策動向について情報を収集した。 4.研究仮説の検討 ドイツにおいて、大学生と高校生の科目選択と大学の学業における内容的接続性は、概観ではあるが、以下の点が指摘できそうである。高校生は学習内容と大学の学業の連続性を期待しているが、大学生はあまり連続性がないと評価している。むしろ一般教育の重要性を彼らは指摘している。これは日本の学力論争にも示唆を与える資料となりうる。
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