1999 Fiscal Year Annual Research Report
アジア地域におけるハブ空港・港湾の立地選定に関する研究-新しい都市システムの再編・構築に向けて-
Project/Area Number |
11730011
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Research Institution | 神戸商船大学 |
Principal Investigator |
松本 秀暢 神戸商船大学, 商船学部, 助手 (70294262)
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Keywords | 空港混雑 / スロット配分方式 / ピークロードプライシング |
Research Abstract |
今年度は、ハブ誘致のための政策として、「価格メカニズムによる空港発着枠配分」問題を中心に研究を進めた。これは「アジア地域におけるハブ空港・港湾の立地選定に関する研究-新しい都市システムの再編・構築に向けて-」という研究課題の中で、空港経営・運営のソフト面からのアプローチであると位置付けられる.そしてこの研究成果を『交通混雑の経済分析-第13章 空港の混雑問題-(平成12年度刊行予定)』としてまとめた。 この中では、(1)空港混雑の現状の把握(2)空港における混雑費用の考え方(3)現行の空港料金システムとその問題点(4)滑走路の混雑に対する短期的解決策(5)世界各国(空港)における実際の取り組みと課題について具体的に検討し、特に空港料金政策として混雑料金(ピークロードプライシング)導入やスロットの配分方式(特に評価システム)について研究を行った。現在、羽田空港における新規発着枠配分に関してさかんに議論されており、まさに時機を得た課題であった。 そして、 1.混雑料金に関する研究蓄積が多い自動車交通の事例を参考にしながら、空港(滑走路)に適用・拡張して考えた。 2.イギリスにおける空港料金政策、およびアメリカにおけるスロット配分戦略を中心に、空渚問題に関する世界の先進的な事例をもとに検討した。 という2点が、今年度の研究成果としてあげられる。 次年度は、今年度の研究成果を踏まえつつ、ハブ形成原理の解析的・数学的分析、およびアジア地域におけるハブ空港・港湾立地問題に拡張していくつもりである。
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