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2000 Fiscal Year Annual Research Report

マルサス人口論の社会的受容

Research Project

Project/Area Number 11730012
Research InstitutionKagawa University

Principal Investigator

柳澤 哲哉  香川大学, 経済学部, 助教授 (90239806)

Keywords人口論 / 商業社会 / 救貧法 / ジャーナル / キリスト教 / マルサス / サムナー / ホェートリー
Research Abstract

1オクスフォード大学のノエティクス派が書いたクォータリー・レヴューならびにエジンバラ・レヴューの記事や講義録を通じて、マルサス『人口論』の解釈のされ方と経済学の受容のあり方を再調査した。彼らはD.スチュアートに由来するアプリオリズムの方法論をベースにして人口法則を受け止める点では共通している。しかし、人口法則をそのまま自然法則と見なしてレッセ・フェールへと道を開く流れ(コプルストン)と、撹乱要因を捨象した傾向法則と解することでウィッグよりの介入を正当化する流れ(ホェートリー、シーニア)の二つに分かれることが確認できた。この成果については学会誌への投稿準備中である。
2急進主義におけるマルサス像として、ブラック・ドゥオーフ誌におけるJ.S.ミル、ウーラー論争およびF.プレイスの著作を検討した。プレイスを巡ってはマルサスの受容と急進主義との整合性が問われてきた。新たな知見として、プレイスを位置付けるうえで労働者階級のリスペクタビリィティーの涵養という側面が重要であること、それゆえ従来強調されてきた彼の産児制限肯定論が道徳的抑制と矛盾しないことが明かになった。また自然権的急進主義の残滓とされてきた救貧法擁護論についても、リスペクタビリィティー形成の前提条件の整備であると理解することで、整合的なプレイス解釈が可能であることが明かになった。この成果については学会誌または紀要論文として公開する予定である。

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Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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