1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11730060
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
竹原 均 筑波大学, 社会工学系, 講師 (70261782)
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Keywords | パフォーマンス評価 / アセットプライシング / 投資信託 |
Research Abstract |
平成11年度については以下の3点について研究を実施した. 1.オープン型株式投資信託のタイミング能力の測定 我が国で販売されるオープン型株式投資信託について,動的ポートフォリオ戦略の存在を仮定した上で,パフォーマンス評価を試みた.特に運用者のタイミング能力の測定に注力し,従来の手法に加えて新たに動的ポートフォリオスタイル分析法と同方法のもとでの実現収益率の分解方法を提案した. 2.マクロ条件付プライシングモデルによるパフォーマンス評価 マクロ条件付プライシングモデルを用いて投資信託の運用評価を行う準備として,投資信託ではなく,東京証券取引所1部上場企業,及び企業の財務属性に基づいて作成されたポートフォリオ,Value/Growth株インデックス等の投資戦略からの収益率を条件付モデルにより分析した.この結果,収益率ファクター構造の変化を認めるときに,これまでの運用評価方法は必ずしも適切ではないことが示された. 3.国内型株式投資信託の条件付きモデルによる評価 マクロ条件付プライシングモデルを用いて,オープン型株式投資信託のうちで特に国内株式に投資されていると思われる264ファンドについてマクロ条件付モデルを用いて分析を行った.この結果,無条件モデルと比較して条件付モデルでは運用能力はより高く測定されるが,その傾向は個別証券収益率の場合ほど高くはないことが明らかになった.
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