1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11730083
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
山地 範明 京都産業大学, 経営学部, 助教授 (50230438)
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Keywords | 企業評価モデル / 企業価値 / 株価説明力 / 連結会計情報 / EBOモデル |
Research Abstract |
会計数値に基づく企業評価モデル(EBOモデル)を取り上げ、EBOモデルに基づき、日本の企業の価値関連性(value relevance)について検証した。EBOモデルでは説明できない要因があるため、まずEBOモデルを改良した企業評価モデルを構築した。なお、モデル構築のため、夏期にイギリスのウォリック大学の Anthony Steel教授と Rob Bryer助教授に有益なコメントを頂いた。さらに、この改良されたモデルにより、日本における個別会計情報と企業集団の連結会計情報を用いて回帰分析を行い、わが国において親会社の個別会計情報と連結会計情報のいずれが企業価値に関連しているのかを明らかにした。 企業評価モデルの実証結果から、1996年以降は連結会計情報の方が個別会計情報よりもわずかではあるが株価説明力が高いことがわかった。したがって、個別会計情報と連結会計情報の企業価値関連性に大きな差はなかったが、最近になって、連結会計情報の企業価値関連性が徐々に高まってきているといえる。また、経済的単一体概念に基づく連結会計情報は、親会社概念に基づく連結会計情報よりも企業価値関連性が必ずしも高いということはなかった。これは、少数株主持分および少数株主利益の金額が連結純資産簿価や連結利益の金額と比べて極めて小さいことによるものであろう。 研究成果は平成11年9月に京都学園大学で開催された日本会計研究学会第58回大会において報告を行った。
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Research Products
(1 results)