1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11740016
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
玉川 安騎男 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (00243105)
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Keywords | 正標数 / 代数曲線 / 基本群 / tame / Grothendieck予想 / モジュラ曲線 / torsion point / Jacobi多様体 |
Research Abstract |
まず、研究目的中「正標数の体の上の代数曲線の数論的基本群の構造、特に幾何的基本群の構造」について、昨年度、正標数代数閉体の上の連結smooth代数曲線において、種数と無限遠点の数がtame基本群から群論的に復元されること、また、更に基礎体が有限体の代数閉包で種数が0の場合には、その曲線のschemeとしての同型類がtame基本群から群論的に復元できることを証明していたが、本年度はこの論文をほぼ完成させた。その準備中、いくつかの技術的な改良を得た。 また、研究目的「正標数の体の上の代数曲線の数論的基本群の構造」に関する研究計画・方法の中で、Abel多様体の中の代数曲線に関する従来の研究を参考にすることを示唆していた。これについては、昨年度末、モジュラ曲線X_o(N)でNが素数の場合にこの有限個のtorsion pointsを具体的に決定することに成功していた(Coleman-Kaskel-Ribetの予想の肯定的解決)が、本年度は、この時用いた手法を一般化することによって、Jacobi多様体がordinary semi-stable reductionを持つような曲線の上のtorsion pointsの分岐に関する一般的な結果を得た。(X_o(N)の結果とともにDuke Mathematical Journalに発表予定。) その他、研究目的に「正標数の体の上の代数曲線の数論的基本群の構造」「局所体の上の代数曲線の数論的基本群の構造」に関して、Pop-Saidiによる正標数代数閉体上の完備双曲的代数曲線に関するGrothendieck予想についての研究、Oort-関口-諏訪、Green-Matignonらによる正標数代数曲線の標数0への持ち上げ問題についての研究、望月によるp進Teichmuller理論の研究、などについて非自明な観察を得た。来年度以降はこれらを更に発展させていく計画である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Akio Tamagawa: "On the fundamental groups of curves over algebraically closed fields of characteristic>0"International Mathematics Research Notices. No,16. 853-873 (1999)
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[Publications] Makoto matsumoto and Akio Tamagawa: "Mapping-class-group action versus Galois action on profinite fundamental groups"American Journal of Mathematics. (to appear).
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[Publications] Akio Tamagawa: "Ramification of torsion points on curver with ordinary semi-stable Jacobian varieties"Duke Mathematical Journal. (to appear).