1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11740029
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Research Institution | Nagano National College of Technology |
Principal Investigator |
藤澤 太郎 長野工業高等専門学校, 一般科, 講師 (60280385)
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Keywords | 混合ホッヂ構造 / ウェイト・スペクトル列 / ウェイト・フィルトレーション / 対数構造 |
Research Abstract |
コンパクトケーラー複素多様体の族から得られるホッヂ構造の変動は、多様体の退化とともに、それ自身退化する。パラメータ空間が2次元以上の(適切な条件をみたす)退化について、私は、ホッヂ構造の極限として現れる混合ホッヂ構造を代数幾何的手法を用いて構成した。本研究においては、この混合ホッヂ構造の様子をより詳しく調べた。 パラメータ空間が2次元以上であることから、多様体、或いはホッヂ構造の退化には多くの取りうる「方向」があり、これらの「方向」がそれぞれ「ウェイト・スペクトル列」と呼ばれるスペクトル列を定める。まず、これらの「ウェイト・スペクトル列」達が、すべてE_2項で退化することが証明できた。さらに、その過程で、このスペクトル列のE_1項を退化した多様体のコホモロジー群として明示的に書き表わすこともできた。現在、論文を執筆中である。 一方、対数構造の理論と関連して、上記の混合ホッヂ構造の類似をスティーンブリンクの意味での「logdeformation」に対して構成することについて、東京工業大学の中山能力氏と共同研究がまとまり、現在論文を執筆中である。
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