1999 Fiscal Year Annual Research Report
対照関数、Schur関数の立場からみた結び目と3次元多用体の量子不変量の研究
Project/Area Number |
11740037
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
福井 健一 (川越 健一) 金沢大学, 理学部, 助手 (50293337)
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Keywords | 結び目・絡み目 / 3次元多様体 / グラフ |
Research Abstract |
3次元球面内の絡み目の不変量としてHomfly 多項式がよく知られているが、ここでは3次元球面ではなく、アニュラス内の空間で考察を行った。つまりHomfly多項式に付随したアニュラス内の絡み目の空間Sの性質を調べた。その際、ベクトル空間としてのSの規定をうまく構成する必要がある。そこで、対称函数のなす空間の基底としてSchur函数がよく知られているが、このSchur函数の構成のアナローグをSに当てはめて、1つの基底を定義すると、これがトポロジカルな意味において様々なよい性質をもつことが示された。この1つの応用として3次元多様対の位相不変量を構成した。(発表済み) また3次元球面内の絡み目の不変量としてはもう1つ、Kauffman多項式というのもよく知られている。上と同じようなことをKauffman多項式に付随したアニュラス内の空間で考察した。この場合はHomfly多項式とは異なり、BCD型のSchur函数のアナローグ用いることで、トポロジカルな意味で性質のよい基底が構成出来た。これに対応する3次元多様体の不変量は現在構成中である。一方、HomflyとKauffman多項式に付随したアニュラス内の絡み目の空間の性質を応用すると、3次元球面内のグラフの位相不変量の構成でき、いくつかのグラフの不変量の計算を行った。(投稿中) 3次元球面内の絡み目の補空間から、お互いにどれくらい絡み合っているかを量るその度数、すなわち絡み目数という量が定義できる。今回、その絡み目数を補空間の表現を通して再解釈を行った。今までの古典的な絡み目数は補空間の表現を自明な表現とした時に対応している。また計算結果により絡み目数が自明でも、自明でない表現を考えれば、non-trivialな量を引き出せることが分かった。この"絡み目数"などは現在も研究中である。(準備中)
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Research Products
(1 results)