1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11740054
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
宇野 力 秋田大学, 教育文化学部, 助教授 (20282155)
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Keywords | 逐次解析(sequential analysis) / 停止時間(stopping time) / 2次近似式(second order approximation) / リグレット(regret) |
Research Abstract |
k個の母集団を考えてそれらに基づく母数を逐次推定するk標本問題に対して,逐次方式を偏り補正することによってリスクを縮小できるのかということについて研究を行った。特に,k個の独立な母集団の母平均の一次結合という形の母数に対して,二乗誤差に加え標本数コストを考慮に入れた損失構造をもつ最小リスク点推定問題の場合について調べた。 1.Mukhopadhyay and Purkayastha(1994)におけるk個の母集団の分布を特定しない場合において,標本抽出コストを小さくしていくときに漸近的に不偏となる逐次方式を構成し,そのリスクの2次近似式を調べた。その結果,提案した逐次方式は,k個の母集団分布の歪度と尖度によっては,従来の逐次方式に比べてリスクを縮小することがわかった。 2.Mukhopadhyay and Chattopadhyay(1991)におけるk個の母集団が指数分布に従う場合においては,母集団の個数kが奇数のときには,逐次方式を偏り補正することによってリスクを小さくできることがわかった。また,計算機によるシミュレーションによっても,研究で得た理論通り,偏り補正方式によるリスク縮小効果を確認できた。 これらの研究成果を1999年8月10日〜8月18日にフィンランド共和国ヘルシンキで開催された国際統計協会第52回大会において磯貝英一氏と共同で講演発表している。また,これらの結果を学術論文にまとめており,学術雑誌Statistics and Probability Letters,Vol.47,No.1,pp.45-52(2000)に掲載されることが決定している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Eiichi Isogai: "Sequential bounded risk point estimation of parameters of a negative exponential distribution"Sequential Analysis. 18・3&4. 217-232 (1999)
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[Publications] Chikara Uno: "Sequential estimation of a linear combination of means"Statistics and Probability Letters. 47・1. 45-52 (2000)