2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11740096
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
西尾 昌治 大阪市立大学, 理学部, 助教授 (90228156)
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Keywords | 平均値の性質 / 放物型方程式 / 熱方程式 / ポテンシャル論 / 掃散測度 / 優調和関数 / 調和関数 / グリーン関数 |
Research Abstract |
当該研究では,放物型方程式として,多重熱方程式および分数ベキの方程式を中心に研究を進めそれぞれ次の成果が得られた. 1.多重熱方程式 本研究ではそれまでに得られていた多重熱関数に関する平均値の定理をもとに,その優解について研究し,平均値の性質およびそれによる優解の特徴付けが得られた.また,ある種の最小値の原理を導き,それにより,解の一意性に関する定理が得られた.当初予定していた局所化と容量については残念ながら記すべき成果は得られず,今後の課題として残ることになった. 2.分数ベキの放物型方程式 いわいるリース核に対応した半群がここで扱った分数ベキの放物型方程式である.ラプラシアンの分数ベキが大域的なものであることから必然的に分数ベキの放物型方程式は局所的ではあり得ない.本研究では,調和性と平均値の性質の関係を調べることによって,分数ベキの放物型方程式の調和性が局所的に論じられることがわかった.今後はそれをもとに優調和性へと議論を進めていく予定である.また,平均値の性質の逆問題として領域の形を決定する問題があるが,帯状領域の決定に関してこれまで得られていた熱方程式の場合を拡張した結果が得られた. 以上のように,本研究ではポテンシャル論の中でも平均値の性質を中心に研究が展開されたが,最後に,その平均値の性質の逆問題に関して波動方程式への応用が得られたことを付記しておく.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M.Nishio and N.Suzuki: "A characterization of strip domains by a mean value property for the parabolic operator of order α"New Zealand J.Math.. 29. 47-54 (2000)
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[Publications] M.Nishio,K.Shimomura and N.Suzuk: "Note on poly-supertemperatures on a strip domain"Osuka J.Math. 36. 539-556 (1999)
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[Publications] M.Nishio,T.Sugimoto and N.Suzuici: "Meas value properties for the wave equation"9th Int.Coll.Differential Equations (ed.D.Bainov). 289-292 (1999)
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[Publications] 西尾昌治: "2次放物型作用素に関する平均値の性質"数理解析研究所講究録. 1116. 139-146 (1999)