2000 Fiscal Year Annual Research Report
X線・ガンマ線観測による活動銀河核の放射機構の解明
Project/Area Number |
11740145
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
窪 秀利 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40300868)
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Keywords | 活動銀河核 / X線観測 / ガンマ線観測 / 放射機構 |
Research Abstract |
TeVガンマ線を出しているブレーザー天体Mrk421の多波長同時観測を1998年4月に行った。同時観測初期に、BeppoSAXおよびWhipple望遠鏡によりフレアが観測され、その3日後にASCA衛星の観測が始まった。約1日のタイムスケールのX線フレアが次々に観測され、TeVガンマ線の変動と相関していることが分かった。また、X線変動のライトカーブのラグを計算したところ、ソフトおよびハードの両方が見つかった。もし、天体の放射機構に依るものならば、加速と冷却のタイムスケールが同じであることを見つけた(高橋共著) TeVガンマ線を出しているもう一つのブレーザー天体PKS2155-304を1994年にASCAで2日間観測し、フレアが観測された。フレア中は、硬X線の変動が軟X線に先行する「時計回りループ」現象が見られた。様々なエネルギーバンドの時間変動を調べ、磁場の大きさが0.1Gであることを見つけた。さらに、エネルギーが高くなるほど、フレアの振幅が大きくなること、フレアの継続時間は、エネルギーに依存しないことを見つけた。また、時間発展SSCモデルを用いて、スペクトルをフィットし、磁場が0.1ないし0.2G、放射領域の大きさが0.01pc、ビーミング因子20ないし30のモデルで記述できることを示した(片岡共著)。 BL Lac天体BL Lacertaeが1997年にアウトバーストを起こしたときに、EGRETおよびRXTEと同時にASCAでX線観測した。観測されたX線強度は歴史的に高く、軟X線領域で見られた、2つの変動ピークが、硬X線領域には見られなかった。これは、シンクロトロン放射の高エネルギー端と逆コンプトン散乱による放射の両方が見えており、軟X線領域の短い変動のタイムスケールが、放射領域の大きさを反映していることを見つけた(谷畑共著)。 遠方のクエーサーRXJ1028.6-0844(z=4.3)をASCAでX線観測し、他のクエーサーに比べてX線吸収量が多いこと、さらに、X線で極めて明るく、強度が2×10^<47>ergs/sであることを見つけた(Yuan共著)。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] J.Kataoka et al.: "Variability Pattern and the Spectral Evolution of the BL Lacertae Obiect PKS 2155-304"The Astrophysical Journal. 528. 243-253 (2000)
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[Publications] T.Takahashi et al.: "Complex Spectral Variability from Intensive Hultrwarelength Maitoring of Markanian 421 in 1998"The Astrophysical Journal. 542. L105-L109 (2000)
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[Publications] C.Tanihata et al: "Rapid Synchrotron Flares from BL Lacertae Detected by ASCA and RXTE"The Astrophysical Journal. 543. 124-130 (2000)
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[Publications] W.Yuan et al: "Evidence of Thick Obscuring Matter Revealed in the X-ray Spectrum of the Z=4.28 Quasar RXJ1028.6-0844"The Astrophysical Journal. 545. 625-634 (2000)