1999 Fiscal Year Annual Research Report
カルコゲナイドガラスの低エネルギー励起のラマン散乱・テラヘルツ電磁波分光
Project/Area Number |
11740173
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
王 勇 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30294143)
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Keywords | カルコゲナイド / 共有結合ガラス / ラマン散乱 / 低振動数 / リジディティ・パーコレーション / 平均配位数 / ネットワーク特性 / 局在フォノン |
Research Abstract |
本年度は,ラマン散乱によるカルコゲナイドガラスの低エネルギー励起の研究を行った. ・他成分カルコゲナイドガラス試料の作製 溶融状態からのクエンチ、真空蒸着、ガス中蒸着、気相成長などの種々の成長法に様々な温度での熱処理を組みあわせて、バルクガラス、アモルファス薄膜、単結晶、微粒子などの様々な形態を持つGe-Se,Ge-Bi-Se,Ge-Sb-Se試料を作製し、ラマン分光、フーリエ分光、テラヘルツ電磁波分光測定用に仕上げた。 ・低波数ラマンスペクトル測定法の確立 レーザー部品、検出システム関連のソフトを購入するより、ラマン測定システムが最適な条件での使用ができた。3cm^<-1>からのラマンスペクトルを系統的に研究できることは当システムの特徴である。 ・低波数ラマンスペクトルとフラジリティとの関係 ・低波数ラマンスペクトルから、ガラスのフラジリティに関係する量を見出し、ガラス力学特性の研究について新たな切り口を開けた。 ・研究成果発表 ・研究成果を国内の学会、研究会での発表したことと共に、外国の大学研究機関との交流や「第18回アモルファスおよび微結晶半導体国際会議」で発表した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] J.Yanagisawa: "Low-energy focused Si ion beam deposition under ooxygen atmosphere"Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B. 148. 42-46 (1999)
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[Publications] 王 勇: "カルコゲナイドガラスのガラス転移における構造変化"大阪大学低温センターだより. 109. 6-11 (2000)
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[Publications] Y.Wang: "Effect of thermal annealing on dynamics of photoluminescence in a-GeSe_2 films"Journal of Non-Crystalline Solids. (in press).
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[Publications] Y.Wang: "Raman-spectroscopy studies on rigidity percolation and fragility in Ge-(S, Se) glasses"Journal of Non-Crystalline Solids. (in press).
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[Publications] T.Nakaoka: "Relaxation process of band edge exciton in layered crystalline GeSe_2"Journal of Luminescence. (in press).
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[Publications] Y.Wang: "Raman scattering investigation of the structure of amorphous silicon in a-Si/SiO_2 superlattice films"Journal de Physique IV. (in press).