1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11740330
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
米蔵 誠哲 琉球大学, 理学部, 助手 (60291100)
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Keywords | ラジカル / 電子衝突 |
Research Abstract |
平成11年度は研究計画書に記載したように、「装置の試作」と「ラジカルビームの発生試験」を実施しました。下記の様な結果(申請書の研究目的に対応)が得られています。本格的なラジカル-電子の衝突実験は、平成12年度から開始します。 (1)ラジカルビーム源・電子衝突発光測定装置の開発 現有の真空装置を、2つのチャンバー分け差動排気系を導入しました。発光検出器及びラジカルビーム源を設計・製作したました。窒素分子-電子衝突において生成する窒素分子イオンの発光を、分光器・光電電子増倍管を用いて検出し、回転線を分離した高分解能スペクトルの測定が可能であることを確認しました。 (2)含金属ラジカルの電子衝撃励起過程の系統的研究 2族金属-ハロゲン2原子分子ラジカルの発生を試験した。Nd:YAGレーザーを使用して、ハロゲン化炭化水素ガスの超音速自由噴流中でBa Sr金属片をアブレーションすることにより、ラジカルが高効率で発生可能であることを、化学発光測定により確認しました。発生したラジカルについて、簡単な電子銃を使用した電子衝撃の実験を行い、その化学発光と電子衝撃誘起発光の時間分離を現在試験中です。 (3)CNの絶対励起断面積の測定 炭素細棒を電極とした、窒素ガス放電によりCNラジカルの発生を試験しました。 放電発光によりCNの存在は確認しましたが、ビーム形成には至っておりません。今後キャリアガスの種類や圧力、電極の形状を変えて大強度のビーム発生を目指します。
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