2000 Fiscal Year Annual Research Report
ヘテロバイメタリッククラスターの触媒作用に関する理論的研究
Project/Area Number |
11740335
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
中井 浩巳 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (00243056)
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Keywords | ヘテロバイメタリッククラスター / 触媒作用 / 理論的研究 / クラスターモデル / 非経験的分子軌道法 / Cu / ZnO固体触媒 / Ru(II)-Sn(II)二核錯体触媒 |
Research Abstract |
本研究では、固体表面および金属錯体の関与する反応に対して、その触媒作用のメカニズムを理論的に解明することを目指した。固体表面に対しては、クラスターモデルによる取り扱いで問題となる、クラスターサイズ依存性に関して系統的に調べた。その結果、吸着分子の構造や振動数などは金属原子数個のクラスターを用いた計算でも収束しているが、生成熱などエネルギーは40個のクラスターを用いても収束が見られない、という興味深い結果が得られた。その原因として、クラスターを切り出したことによる不安定性が直接エネルギー計算に影響していることが示された。具体的な触媒反応としては、銅表面におけるメタノール合成を取り上げ、吸着活性種の特定、反応経路の決定、銅の触媒作用、蒸着亜鉛の助触媒効果などを検討した。特に本年度は、律速段階であるフオーメートからジオキソメチレンに至る過程を重点的に調べ、一般にその特定が困難とされる固体表面反応の遷移状態を理論的に求めることに成功した。金属錯体の関与する反応としては、昨年度から取り組んでいるRu(II)-Sn(II)複核錯体における酢酸合成反応を引き続き検討した。本研究を通して、異種金属間結合が触媒反応に果たす多種多様な機能の解明に、理論的にはどのようなアプローチが可能かを検討することができた。
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[Publications] H.Nakai,M.Kawai: "π^*-σ^* hyperconjugation mechanism on the rotational barrier of the methyl group (I) : Substituted toluenes in the ground, excited, and anionic states"J.Chem.Phys.. 113(6). 2168-2174 (2000)
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[Publications] H.Nakai,T.Goto,Y.Okada,T.Orii,K.Takeuchi,M.Ichihashi,T.Kondow: "Theoretical study on ammonia cluster ions : Nature of kinetic magic number"J.Chem.Phys.. 112(17). 7409-7415 (2000)
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[Publications] H.Nakai,T.Goto,T.Ichikawa,Y.Okada,T.Orii,K.Takeuchi: "Theoretical study on ammonia cluster ions : Nature of thermodynamic magic number"Chem.Phys.. 262(2-3). 201-210 (2000)
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[Publications] Y.Kawamura,T.Nagasawa,H.Nakai: "π^*-σ^* hyperconjugation mechanism on the rotational barrier of the methyl group (III) : Methyl-azabenzenes in the ground, excited, and anionic states"J.Chem.Phys.. (in press). (2001)
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[Publications] H.Nakai,T.Homma,I.Komatsu,T.Osaka: "Ab initio molecular orbital study of the oxidation mechanism of hypophosphite ion as a reductant for an electroless deposition process"J.Phys.Chem.B. (in press). (2001)
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[Publications] T.Homma,I.Komatsu,A.Tamaki,H.Nakai,T.Osaka: "Ab initio molecular orbital study on the reaction mechanisms of electroless deposition processes"Electrochimica Acta. (in press). (2001)