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1999 Fiscal Year Annual Research Report

分子線による表面反応新機構解明へのアプローチ

Research Project

Project/Area Number 11740378
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

高岡 毅  東北大学, 科学計測研究所, 助手 (90261479)

Keywords分子線 / キセノン / 窒素 / 表面反応 / ニッケル / 脱離 / 運動エネルギー
Research Abstract

本研究の目的は,超音速分子線の技術を用いて並進・振動エネルギーを独立に制御した気体分子が表面反応に及ぼす影響をあきらかにすることである。今年度は、大きな並進エネルギーを持った気体原子が固体表面吸着種の脱離反応に及ぼす影響について実験を行い、機構を明らかにした。
実験は、あらかじめ窒素分子を吸着させておいた単結晶Ni(100)表面にエネルギー制御したキセノン分子を照射するという手順で行った。結果は以下のとおりである。
1.キセノン原子運動エネルギーにしきい値が存在すること
照射するキセノン原子の運動エネルギーにしきい値が存在し、値が0.84eV以下の場合は、吸着している窒素分子を脱離させることができない。このしきい値は窒素分子の束縛エネルギーに起因しており、簡単なモデルを用いて他の手法で求めた場合とほぼ同じ束縛エネルギーを導くことがわかった。
2.キセノン原子はランダムに窒素分子を取り除くこと
通常、吸着分子を表面から取り除くには試料を昇温する手法が取られる。窒素分子を吸着したNi表面を昇温すると吸着分子が脱離するのみならず表面を拡散するため、表面で島を形成する。しかし、キセノン原子を照射することによって窒素分子を取り除いた場合はキセノン原子がランダムに窒素分子を取り除くため表面はランダムに吸着した窒素分子に覆われている。これは、大きな並進エネルギーを持った気体原子を固体表面に照射することにより、他の手法では得られない表面構造を創り出すことができる可能性を示唆している。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] T.Takaoka: "A Fourier transform infrared study of collision induced desorption of N_2 on Ni(100) surface"Journal of Chemical Physics. 111・17. 8251-8252 (1999)

URL: 

Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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