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1999 Fiscal Year Annual Research Report

水分子の配位した遷移金属錯体の構造と反応性

Research Project

Project/Area Number 11740401
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

押木 俊之  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (80311794)

Keywords遷移金属錯体 / アコ錯体 / 希土類 / 水 / クロム
Research Abstract

本年度は,水分子の配位した遷移金属錯体(アコ錯体)の原料となる,さまざまな新規無水錯体を合成した.低原子価のサマリウム,ユーロピウム,クロム錯体をそれぞれ合成し,その分子構造を決定した.
アセトニトリル中,金属ユーロピウムと1,2-ジヨードエタンの反応により,二価ユーロピウム錯体,EuI_2(CH_3CN)_2(1)を高収率で合成した.同様の手法で二価サマリウム錯体も合成できた.金属中心に配位したアセトニトリル分子は置換活性であり,テトラヒドロフランなどの小分子と配位子交換を起こすことがわかった.錯体1の分子構造を単結晶X線構造解析により明らかにした.この錯体は結晶状態において,ユーロピウム中心に対して2つのヨウ素原子がアキシャル位を占め,5つのアセトニトリル分子がエカトリアルにエンドオンで配位した五方両錐構造であることがわかった.
さらに,新規クロム錯体,CrCl_2(dmf)(2)(DMF=ジメチルホルムアミド),CrCl_2(tmeda)(dmf)(3)(TMEDA=テトラメチルエチレンジアミン)をそれぞれ合成し,その構造を単結晶X線構造解析により解明した.これらの錯体はいずれも低配位化学種であり,2はシス型の平面四配位,3は塩素原子がアキシャル位に位置する5配位の正方錐構造をとっていることがわかった.
来年度は,これらの置換活性な錯体と水分子の反応によりアコ錯体の合成を行い,さらにその反応性の検討を進める.

URL: 

Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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