1999 Fiscal Year Annual Research Report
ヘテロクロマチン領域形成にかかわるDNA配列の解析
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11740418
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
長岐 清孝 横浜市立大学, 木原生物学研究所, 助手 (70305481)
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Keywords | ヘテロクロマチン / 反復配列 |
Research Abstract |
ライムギの過剰へテロクロマチン領域に局在するJNKファミリー配列の1.2kbの反復単位から長鎖反復領域を作るための第一段階として、この反復単位を7単位縦列に連結し、pUC18ベクターヘクローン化した。このインサートの末端にそれぞれ制限酵素BamHIとBglIIのサイトを付加した。これらの制限酵素は、互いに連結可能な突出末端を生じるので、ligaseと両制限酵素を同時に働かせることにより、このインサートをさらに縦列連結し、およそ200kbの長鎖反復領域を得た。ベクターにBAC、大腸菌にDH10B株を用いて、この長鎖反復領域のクローン化を試みたが、この領域は大腸菌内では安定に維持されず、10kb以下になってしまった。ベクターにPAC、大腸菌に組み換え能を持たないSTBL4を用いるなど、解決をはかったが、現在のところ安定に維持できていない。 平行して、200kbの長鎖反復領域のマウスFM3A細胞への形質転換を行った。長鎖反復領域とマーカー遺伝子をエレクトロポレーションによりコトランスフォームした。長鎖反復領域を含む系はDNA濃度が著しく濃くなってしまうため、マーカー遺伝子のみのコントロールに比べて形質転換効率は約10分の1であった。これまでに得られた形質転換体にJNK配列を含みヘテロクロマチン領域を示すものは無かった。現在、長鎖反復領域を安定に形質転換するためにDNA濃度にあまり影響を受けないリポフェクションの系の導入を試みている。
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