2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11750020
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
本田 徹 工学院大学, 工学部, 助教授 (20251671)
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Keywords | ホウ素 / 窒化物 / GaN / BGaN / 紫外 / 半導体レーザ / 分子線エピタキシー / MBE |
Research Abstract |
本研究では,窒化物半導体薄膜中に内在されうる残留歪みの低減方法としてホウ素を窒化物半導体,特に窒化ガリウム(GaN)に含ませることにより,基板との格子整合を可能として高性能紫外半導体レーザの実現を目指すことを目的としている.本研究ではホウ素を含む窒化ガリウム,BGaNについて,その紫外半導体レーザへの応用の観点から理論的に検討を行うとともに,BGaNの結晶成長を行った. BGaN系紫外半導体レーザ最適構造の理論検討については,まずBGaNの基本的な物性を明らかにする必要が生じる.そこで,禁制帯幅および有効質量について理論的に,また有機金属気相成長法により製作したBGaN薄膜の光学特性の測定結果より,検討を行った.この結果ホウ素を添加することによりBGaNの禁制帯幅は単調に増加し紫外発光デバイスへの応用が期待されることが分かった.また,有効質量はホウ素添加によりほとんど変わらないか,むしろ減少する傾向が見られた.これはBGaN薄膜の伝導制御を行う際に有利に働くのではないかと考えられる.以上の点より,ホウ素を含むGaN系半導体レーザの実現の可能性は高いと考え,結晶成長の実験を行った. まず,窒化アルミニウム(AlN)薄膜に対して,残留歪みが制御を行い,残留歪み低減が窒化物半導体の結晶性向上に有効であることが分かった.この結果より,ホウ素を含めるGaNがデバイス応用上有効であることが示唆された.次に,有機金属気相成長法(MOVPE)によりBGaN薄膜の結晶成長を試みた.この結果,ホウ素添加量1%程度のBGaN薄膜について低温フォトルミネッセンス測定の結果,エキシトン発光が観測される高品質な薄膜製作に成功した.しかしながら,ホウ素を多量に含むGaN系材料の成長にはMOVPE法では容易ではない可能性があり,平行して分子線エピタキシャル法(MBE)による成長も試みた.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Tohru HONDA,Kyousuke MAKI and Hideo KAWANISHI: "GaN-Based Electroluminescence Device with AC Operation Using GaN Powder"IPAP Conf.Series. vol.1. 644-646 (2000)
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[Publications] T.Honda,N.Fujita,K.Maki,Y.Yamamoto and H Kawanishi: "Lattice Constant of GaN grown on 6H-SiC by MOMBE"Applied Surface Science. vol.159-160. 468-471 (2000)
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[Publications] T.Honda,M.Karimoto,M.Shibata,and H.Kawanishi: "Excitonic emission of BGaN grown on (0001) 6H-SiC by metal-organic vapor phase epitaxy"Journal of Luminescence. vol.87-89. 1274-1276 (2000)
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[Publications] T.Honda,M.Shibata,M.Kurimoto,M Tsubamoto,J.Yamamoto and H.Kawanishi: "Band-Gap Energy and Effective Mass of BGaN"Japanese Journal of Applied Physics. vol.39 no.4B. 2389-2393 (2000)