3次元物体の偏角分光イメージングとそのリアルな画像再現

1999 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 11750035
• Research Institution: Chiba University
• Principal Investigator: 羽石 秀昭 千葉大学, 工学部, 助教授 (20228521)
• Keywords: 3次元物体 / 偏角分光イメージング / 電子美術館 / マルチバンド撮影 / 2色性反射モデル / 分光反射率 / ウィナー推定 / フォンモデル

Research Abstract

電子美術館やインターネットショッピングにおいては,正確な色や光沢感など対象物のリアルな再現が求められている.このためには,物体表面上の各点での分光反射率および光沢特性を記録し,これを任意の光源下で再現できるシステムが必要である.本研究では入力,出力に対応した以下の2点に関して研究を進めている.(1)3次元物体の各点での偏角分光特性を,多方向照明によるマルチバンド撮影画像群から推定する手法を確立する.(2)推定された偏角分光情報に基づいて,任意の光源分光特性と光源位置で照明したときの物体の像を,ハンドリングの容易なグラフィカルインターフェースのもとで再現する手法を確立する.これまでの研究で,多方向照明マルチバンド撮影のシステムを試作した.またウィナー推定およびフォンモデルに基づいた,分光・光沢情報の推定方法を確立し,良好な精度で推定が行えること,モデルに合わない物体に対しては手法の改良が必要であることを確認した.また,再現画像表示のために,MATLABおよびOpenGLを用いたグラフィカルインターフェースを作成し,ユーザーにとってのハンドリング性について検討し,改良を進めている.