2000 Fiscal Year Annual Research Report
微粒子の光トラップ・回転操作のための高次ラゲールガウスビームの生成
Project/Area Number |
11750036
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
宮本 洋子 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (50281655)
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Keywords | ラゲールガウスビーム / ドーナツビーム / 位相特異点 / ホログラム / 回折光学素子 / 電子線リソグラフィー / 光トラップ / 回転操作 |
Research Abstract |
微粒子の光トラップ・回転操作への応用を念頭に、高次の位相特異点を持つラゲールガウス(LG)ビームを効率よく生成することを目指し、以下の研究を行った。 1.(LGビーム生成の数値シミュレーションによる検討)高次LGビーム発生上の問題点を解決するため、数値シミュレーションを用いて原因分析を行った。ホログラムの照射条件を変えることによって部分的な改善が得られることが分かった。位相特異点の分裂については、非点収差が原因となり得ることを突き止めたが、原因を完全に特定するには至らなかった。 2.(ヘリウムネオンレーザーによるホログラムの照射条件の検討)数値シミュレーションと平行してビーム生成実験を行い、照射条件の検討を行った。シミュレーションとの間には良好な一致が得られた。 3.(複数の波長での生成)ヘリウムネオンレーザーについて得られた知見をもとに、他の波長についても諸条件の検討を行った。特に、ダイオード励起固体レーザーの基本波のm次のLGビームと第2高調波の2m次のLGビームの両方を効率良く発生させるホログラムの作成に成功した。この2つのビームは同軸で発生するため、発展的な応用が期待できる。 4.(微粒子のトラップ・回転操作における次数と波長の影響の検討)安定なトラップを得るためには、高次の位相特異点の分裂の解消が必要との結果を得た。平均強度あたりのトルクの上昇は高次化もしくは長波長化で達成できるが、長波長化には限界があるため、引き続き高次LGビームの改良を行うことが重要である。
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[Publications] M.Masuda,A.Wada,T.Ohtani,Y.Miyamoto,and M.Takeda: "Holographic generation of a Laguerre-Gaussian beam with higher-order phase singularity"International Berlin Workshop. 20-22 (2000)
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[Publications] Y.Miyamoto,A.Wada,T.Ohtani,M.Masuda,and M.Takeda: "Holographic generation of laser beam with phase singularity"Conference Digest, Conference on Lasers and Electro-Optics Europe. 88 (2000)
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[Publications] A.Wada,Y.Miyamoto,T.Ohtani,M.Masuda,and M.Takeda: "Holographic generation of Laguerre-Gaussian beam : effects of illumination beam properties"2nd International Conference on Optical Design and Fabrication. 181-184 (2000)
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[Publications] 宮本洋子,和田篤,大谷巧,増田満俊,武田光夫: "位相ホログラムを用いたラゲールガウスビームの発生III"日本物理学会講演概要集. 55・2. 99 (2000)
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[Publications] 大谷巧,和田篤,宮本洋子,武田光夫: "ラゲールガウスビーム発生用ホログラムの再生条件の研究"日本光学会Optics Japan 2000講演予稿集. 293-294 (2000)
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[Publications] 和田篤,大谷巧,宮本洋子,武田光夫: "ホログラムを用いて発生させたラゲールガウスビームの伝搬過程の解析"日本光学会Optics Japan 2000講演予稿集. 295-296 (2000)