1999 Fiscal Year Annual Research Report
半正定値計画法を使った大域的最適化問題に対する新解法の研究
Project/Area Number |
11750055
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
矢島 安敏 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (80231645)
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Keywords | 大域的最適化 / 非凸2次計画問題 / 切除平面法 / 半正定値計画問題 |
Research Abstract |
本研究は、大規模な凸2次計画問題に対する大域的最適化アルゴリズムの構築を目標とるものである。非凸2次計画問題に対しては、半正定値計画法と呼ばれる近年世界的に多くの注目を集めている問題使うことで、最適解の近似が行える。本研究では、半正定値計画問題に、ある種の不等式(切除平面)群を追加し最適化を行うこと、すなわち切除平面法を応用することで、より計算効率のよいアリゴリズムの構築を目指した。 そのために、半正定値計画問題を緩和問題として使い、線型制約上で非凸2次関数を最小化するアリゴリズムを、計算機上に実装した。ついで、計算効率の向上に寄与する度合いの大きな不等式を、どのように生成し、選択、追加を行うか等を数値実験を通じて解明を行った。 その結果、ランク1と呼ばれる不等式群に加えて、新たな低ランク(ランク2あるいはランク3)不等式(切除平面)を提案した。問題の目的関数が粗な行列の場合や、非常に凸性や凹性の強い場合では、ランク1の不等式を使うだけで、十分によい解を短時間に生成できることが確認できた。たま、一方で、行列が密で、正の固有値数と負の固有値数がほぼ同数といった問題に対しては、ランク1の不等式だけでは不十分であり、一般的な低ランク不等式を追加することで、解が改善されることを確認した。また、粗な問題に対しても、ここで提案した低ランク不等式を使った場合の方が、より少ない本数の不等式で制度のよい解が算出できることを示した。
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Research Products
(1 results)