2000 Fiscal Year Annual Research Report
搬送スケジューリングの大規模問題例に対する厳密解法に関する研究
Project/Area Number |
11750058
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
軽野 義行 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (80252542)
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Keywords | マテリアル・ハンドリング / 無人搬送車 / スケジューリング / 近似解法 / 厳密解法 |
Research Abstract |
本年度は,ビル内走行経路のモデルとなる木状経路の搬送スケジューリングについて,それを「解く」という実用的な観点から問題の性質を検討した.まず,部分問題の定義と下界値の導出をおこなった.すでに得られているもとの問題に対する結果から,これらは容易に導かれた.次に,初期暫定値を得るための近似解法について検討した.これについては,2倍近似の性能保証を持つ多項式時間近似解法が構築できる.平均的な性能に深刻な影響はないものの,極端に大きな準備時間を持つジョブが経路上に点在するケースでは,単純な最早開始可能時刻に基づいた貪欲法の方がよい近似解を与えることが,数値実験において観察されている.さらに,納期遅れ仕事数最小化問題に対しては,最短路木とホジソン法を利用した近似解法を構築した.これは昨年度のものの改良版である.昨年度は,ホジソン法で得られた順序の情報のみを利用して近似解を構成していたが,本年度はさらにホジソン法で得られた遅れ仕事数の情報を加味して算出したジョブの優先ポイントを用いた.数値実験の結果,テストした200例題のうちの約15%において,その最良解を更新することができた.しかしながら,この優先ポイントのアイデアを,厳密解法の発見的探索関数として用いることについての検討は,今後の課題として残った. なお.これらに関連して,マシニング・センタの動きのみならず搬送ロボットの動きも考慮に入れた2機械ロボティク・ユニットの非順列最適スケジューリング問題,ならびに,並列機械フローショップ・スケジューリング問題も扱った.前者においては,問題のNP困難性を証明するとともに,2倍近似の性能保証を持つ多項式時間近似解法を与えた.後者では,並列機械問題において成立する可逆性に基づいた近似解法を提案し,その有用性を数値実験によって確認した.
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[Publications] Hiroshi Kise: "Optimal permutation and non-permutation scheduling for a two-machine robotic unit with an intermediate station"Robotics and Applications (IASTED RA2000). 1. 241-247 (2000)
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[Publications] Jinliang Cheng: "A shifting bottleneck approach for a parallel-machine flowshop scheduling problem"Journal of the Operations Research Society of Japan. 44・2(印刷中). (2001)