Research Abstract |
ある事象を引き起こす例(正例)のデータ集合T⊆{0,1}^nと,引き起こさない例(負例)のデータ集合F⊆{0,1}^nの組である部分定義論理関数(T,F)が与えられたとき,なぜその事象が起こるのかということを説明する理論fを求める問題を考察しました.正確に言うと,理論fとは,すべてのυ∈Τに対してf(υ)=1を満たし,かつ,すべてのυ∈Fに対してf(υ)=0を満たす論理関数(拡大)のことです.この問題は人工知能分野における知識獲得の一形式であり,データーベース理論においてデータ発掘,及び,知識発見と呼ばれ,近年盛んに成りつつある分野や学習理論とも関連しています. 理論fは,deductionあるいは,abductionといった推論を高速に行うためにホーン関数にしばしば限定されます.本研究では,まず,ホーン拡大を求めることが多項式時間で可能であることを示し,さらに,極大,極小という性質をもったホーン拡大も多項式時間で可能であることも示しました[K.Makino,K.Hatanaka and T.Ibaraki,Horn extensions of a partially defined Boolean function,SIAM Journal on Computing,28 (1999)21 68-2186].また,対称性をもつホーン関数についても考察しました[T.Eiter,T.Ibaraki and K.Makino,Bidual Horn functions and extensions,Discrete Applied Mathematics,96-97(1999)55-88].さらに,そのように求めたホーン理論を関数従属性を用いてコンパクトに表現する手法を提案し[A.Kogan,T.Ibaraki and K.Makino,Functional dependencies in Horn theories,Artificial Intelligence,108(1999)1-30],どのようにホーン関数の積を表現されるか議論しました[T.Eiter,T.Ibaraki and K.Makino,Computing Intersections of Horn Theories for Reasoning with Models,Artificial Intelligence,110(1999)57-101]. また,拡大に関するさまざまな性質等を議論しました[Makino and T.Ibaraki,Inner-core and outer-core functions of partially defined Boolean functions,Discrete Applied Mathematics 96-97(1999)443-460 など].
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